第30話

30.
3,602
2021/03/04 22:10

次の日、慶太、真美恵美を学校に送り出した後

私は身支度をしてから家を出た

もはや着慣れた男装姿


首に一応包帯を巻いてるけども

蒸れるのか、正直痒くてムズムズする



一応平野紫耀にはさっき、これから行くと連絡した












ーガチャー


今はもう見慣れたこの部屋の風景....


ん???


いつもとは少し違う、、、


いつもは綺麗な部屋が、今日はなんだか汚い

服は脱ぎっぱなしだし

食べた物のゴミもそのままだ



なんか平野紫耀にしては珍しいな

とてつもなく疲れてたのか、
それともとてつもなく急いでたのか



初めて掃除のやり甲斐があるなっ!

私はいつも以上に気合を入れて掃除をはじめた


首がむず痒くて限界だったので包帯を取った


「あ、鬱血してるや」


まぁ仕方ないよね
鬱血はいずれ治るし


ある程度掃除が終わったので

最後に寝室の掃除をしようと思い
部屋に入った瞬間、私は何かに躓いて盛大にベッドにダイブした


「ぎゃあ!!」


紫耀「いって〜!!えっ?なになに??」


いないと思ってた平野紫耀がベッドに寝ていた


私は彼に覆いかぶさる形になってしまった



「なななな、、なんでいるの」

顔が近ーい!!

寝起きの顔面の破壊力半端なーい!


紫耀「はっ!?あなた??
お前こそなんでここにいるんだよ!?」


『ん〜紫耀なぁあに〜朝から〜

...え、あなたちゃん??』


ヤバっ!!誰か来てたんだ!


恐る恐る振り返ってみる


「か...海人くん??」



海人『え?なになになんであなたちゃんがここにいるの??
てゆーか、もしかしてお取り込み中だった?』


へ??



平野紫耀を顔を見ると

あちゃーみたいな顔をしてた


今の現状、、、
私は完全に平野紫耀の寝込みを襲ってる変態女じゃねーか!!!



「ちがーう!!違う違う!!全然違う!」


海人『あはははっ!!あなたちゃん必死すぎて可愛い!!』


でたーー!!
海人くんの太陽スマイル!!

破壊力半端なーい!

なんで寝起きでこんな天使の様な笑顔が出来るんじゃー!!



「可愛いのはお前じゃー!!」


あ、ヤバい、、心の声が口に出てしまった





紫耀「ブフッッ!!お前って本当に...笑
思った事がすぐ口に出るのな笑」


海人『あなたちゃん、最高に面白い!笑」


めっちゃ恥ずかしいんだけど!!



紫耀「てかいい加減、俺から降りてもらってもいい?笑」


「あーーー!!ごめん!笑」


私は慌ててベッドから降りた





「てかアンタ達今日仕事は?」


海人『今日はお休みなの〜
だから、昨日紫耀にお願いして、お泊りさせてもらっちゃった❤️』


「君たち仲良いね笑」


紫耀「てかなんでお前来てるんだよ?!
昨日退院したばっかだろ!?」


「え?なんでって、、、傷治るまで大学行けないし暇だし...」

テヘッ❤️


紫耀「テヘっ❤️じゃねーよ笑」



海人『あなたちゃん...首...』



そうだった私包帯外してたんだ

2人を見ると私の首元を見ていた

2人ともなんとも言えない様な顔をしていた


「あーごめん!蒸れて痒かったから
誰もいないと思って包帯とっちゃった!
見苦しい物見せてごめん、キモいよね笑
すぐ包帯つけるわ!」

包帯を手にとった


紫耀「隠さなくていい。見苦しくもないしキモくもないから気にするな。
てかそんな風に言うなよ...」


私の手を掴んで平野紫耀は言った


「あ、、、うん。わかった...」


一瞬気まずい空気になったしまった

ほら、海人くんも気まずそうじゃんか、、、


空気を変えなければ...



「あ、そーいえばお腹すいた?なんか作る?」

パァッと表情が明るくなった海人くん

海人『食べる食べる!!』

「海人くん何食べたい?」

海人『俺ね、和食系がいい!THE朝ごはん!的なやつ!!』


言いたい事はなんとなくわかった笑


「了解〜海人くん待っててね^_^」


紫耀「だからなんでお前は海人には優しんだよ笑」


「前言ったじゃん。海人くん可愛いから」


海人『嬉しい〜❤️』



私は料理を始めた



海人『てかね、ずーと気になってたんだけどね、タイミング失ったから聞けなかったんだけど聞いていい??』


「え?海人くんなーにー?」


海人『なんであなたちゃんが紫耀の家にいるの?2人は付き合ってるの??』



わちゃわちゃしてたから
完全に忘れてた。



そーだよ、私が平野紫耀の家にいるの
海人くんからしたらおかしいじゃんか!!


海人『しかも、普通に紫耀の合鍵持ってて
紫耀の家掃除したりご飯作ったりって
もう2人はそうゆう関係なんだよね?
だから最近紫耀はすぐに家に帰りたがってたんだね!』


紫耀「ばっか!!違うし!!コイツは今俺の家で家政婦のバイトしてるの!!」


「そーだよ海人くん、私が平野紫耀と付き合うわけないじゃん!!」


紫耀「付き合うわけないだと〜??
なんでお前が上から目線なんだよ
男と付き合った事もない処女がよく言うな!」


海人『えーー!!うそっ!?あなたちゃん彼氏いた事ないの!?しかも処女...」


「あぁぁああーーーー!!
言ったなお前!!とうとう言ったな!!
そうだよ!どーせ私は彼氏いた事ないですよ!処女で何が悪いんじゃーー!!」


私は平野紫耀を思いっきりラリアットした


紫耀「ぐはっ!!」


平野紫耀がソファに飛んでった


海人『あなたちゃん怖っ!!』



「あ、ごめん笑」



ゲホゲホ言いながら涙目になった平野紫耀


紫耀「お前...女じゃねぇ...」


「なんか言った?」


紫耀「いや、なんでもないです...」






大人しくなった平野紫耀は
海人くんに、私が平野紫耀の家政婦になった理由を話した



海人『そうだったんだ...
あなたちゃん、色々大変だったね。
でも、さすが紫耀だね^_^
やる事なす事男らしくて
さすが俺の大好きな紫耀だ☆』


平野紫耀が照れた


そんな話を聞きながら私はご飯を作っていた







「海人くんできたよ〜」


ご飯とワカメと豆腐の味噌汁に焼魚、
卵焼きにほうれん草のお浸し、
納豆とデザートのブルーベリー


海人『うわっ!めっちゃ美味しそう!!
"THE朝ご飯"だ!!いただきまーす!』


海人『待って!めっちゃ美味しい!!』


紫耀「だろ??コイツの作るご飯はめちゃくちゃ美味しいんだ」


なんかサラリと嬉しい事言ってくれるじゃんよ





ーピンポーンー



その時、家のインターホンが鳴った


紫耀「あ〜やべ。ジン達来ちゃった...」


「え?ジンって神宮寺くんのこと??」


海人『岸くんも一緒だよ^_^』


いや、そんな可愛く言われたところで
私どーすれば良いのさ??




平野紫耀を見ると、

またあちゃーみたいな顔してた




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