前回のあらすじ
あなたが持ってきたボr((古い本は旧王国時代の文字で出来た本だった。その本は国営図書館にしか翻訳本が置いておらず、積んだかと思われたが、キラの能力により翻訳ができる状態となった……。
〜本の内容(_は読めないところ)〜
この書に、王の力の在り処につ_て記す。
王は____になぞられた力を所有する。
これは、今より___前の能力者によって封じられた力である。
カードにその力を封じ_徴と_ることで
その力を所有する事ができるのだ。
ただし、_用できる者は限られている。
能力者によって封じられたため、その__者の許可が無ければ使用できない。
王も、その所有者ではなく、使用の__を認められていた者に過ぎない。
この書を読む後世のものよ、
汝が清きものであるならば、_月家に向かうが良い。
この家のものが、この力の真の所_者である。
王がお亡くな__なられた今、この力は__家の元に。時間は有限である。この世の誰かがこれを解_し、王の力が示された時、穢れたモノが現れる。
ソレは過去の_霊。王を妬み力を欲するものが_____したも_である。
王は_ードに力を込め、武器へと_換した。
夜は意味道理の武器、昼は王がイメージで判断しお作りになられた、クロ_ボウとシールド。其々A,J,Q,Kのどれかに当てはめ、意味を持たせていた。
そして能力者である彼の人の事を王は、ジョーカーと呼んでいた。
穢れたモノはこ_で祓うことをオ_スメしよう。
私の出来る事はこれ位が下さい限界のようだ。
清き者………どうか御武運を。
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そうして、霊華は解読したメモをじっと見つめた。
何か手掛かりがあるかもしてない。…と考えたからだ。
しかし、此処15年生きてきて、家の中では何も変わった物を目にしていない。不思議な物も、使っていない不審な物も。
あなたはパタパタと自室に戻った。
未だに霊華はメモと格闘中である。
椅子から立ち上がり、両手の平を机の上に置く。途中何秒か目を閉じ、頭に中で情報まとめをしている
その姿は至って真剣であり、その蒼き目には、メモなどでは無い、数段階先、またはそれ以上の未来を映していた。
しかし、その表情は良いものではなく、何処か歯切れが悪そうだった。
そこへまた、パタパタと足音を立てて、あなたが戻ってきた。
その手には、4つのケースに、コンクリートの様な色をした、宝石が抱えられており、一同はそれへと関心の的をずらした。
そう、彼が言うとおり、この宝石は結構でかい。何故持ってくるときに気付かなかったのか。はたまた、無意識的に、同伴していた霊華が持ってきてしまったのかは定かでは無いが、その石は、直径20〜30cmくらいの大きさだった。
霊華は1度椅子に座り、腕を組んだ。そして、数回瞬きをしたあと、神妙な顔をして息を吸った。
そう言うと、霊華はまた考え込み始めた。
顎に手を当て、目を閉じながら考え込むその様は、かの有名な探偵を思い出させるような、独特な気品と優雅さ、人を魅了させるような妖しさがあった。
霊華は、"なんとなく"という言葉で動くことが多い。それは、単なる勘などではなく、彼女自身の経験や、体験から無意識的に来る言葉なのである。
よって、彼女が発した"なんとなく"は、確証はないかも知れないが、必ず"何かある"のだ。
全員が考え込んだ事により訪れた静寂は、意外な人物によって破られた。
あなたの言葉に、一同は面食らった様な顔をした。各々が、その言葉の意味を考えるも、やはり文字道理の"濡れない"池がこの敷地の何処かにある…という発想にしか至らなかった。
緊迫した空気が一気に消え去り、全員がいつもの様に話し出す。
他のメンバーが才を持つ中、あなただけが平凡な一般人だ。だがしかし、あなたはそんな事は気にも止めず生活している。何時もその持ち前の明るさと陽気さで、空気を和ませる。常に緊迫し、精神を疲れさせる世の中だからこそ、あなたのような者は珍しい。これはこれで、あなたの才能なのだ。
首をひねって考えていたレボムも、何か思い出したようで、難しい顔から、スッキリとした顔になった。
そして、「そういえば確かに濡れなかったな。」と呟いた。
レボムが何かを思い出し、ブツブツと呟いている間に、その池の正体がわれた。
その正体である"鏡池"は、魔を操る力である魔力、霊を操る霊力、そして、神などの神聖なもの、もしくは、精霊や妖精が扱うとされている神力。この3つの力の流れが交わった場所に有る池である。この池は、使用する者の力を引き上げ、潜在能力を引き出したり、元より強力な技を習得出来る。
霊華はあからさまにシュンとする。最近、レボムと鬼羅が大喧嘩して、建物の一部を崩壊させた事で、建物の管理費の計画が狂ったのだ。
元々霊華はあまり食べないし、着飾ったりもしない為、お金なら有りに有り余っていたのだが、壊した場所が場所だったのだ。壊した場所から次々に二次災害が起こり、霊華でも直せない程の規模と化した。
その為、思っていたよりも修理費と配線の点検等でお金が飛んだのである。霊華がお金を溜め込んでいなければ、全員1日1食もやし生活となっていただろう。
あからさまに喧嘩組の視線が泳いだ。
デートとあなたは心のなかで手を合わせ、霊華を追った。それを見た喧嘩組も、ハッとしてあとを追いかけた……。
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次回予告
鏡池についた一行。しかし、だんだんあなたの様子がおかしくなってきて……?
次回、時を操り未来を予知する少女と、可能性と死を操る神。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!