第10話

相違
1,052
2018/05/26 14:22
大和side
あなた
あなた
じゃあ、これからどうする?
大和の事全部話そうか?
それが俺にとっては助けにもなる。
でも大和にとっては俺が邪魔でしかない。
そんなの出来ないからサポートするって言ってんだよ。
あなたが冷たく言い放った。
俺はそんなの求めてない。
復讐を手伝って欲しいなんて言ってない。
それにあなたが俺の事を話した所でまたこうしてすれ違いが起こるはずだ。
二階堂大和
二階堂大和
いや、あなたが全て俺の事を話しても助けにはならない。
どこかですれ違いがあるはずだ。
まぁ意見の相違ってやつだよ。
あなた
あなた
……そうなんだよな、いつも俺は大和の邪魔してばっかり。
二階堂大和
二階堂大和
とりあえず、この話は決着つかないからここでやめにしよう
こんなに反論してきたのは初めてだった。
昔はあなたはそんな喋るタイプじゃなかったから。



·
和泉一織
和泉一織
アイドルとしてデビューする事にしたんですか?
朝、起きるとあなたが皆に質問攻めされていた。
俺はみんなの輪に入りあなたを引っ張り出した。
あなた
あなた
ありがと……潰されるかと思った
二階堂大和
二階堂大和
で、どうするの?
あなた
あなた
お前も結局聞くのかよ……
はぐらかされる前に、聞いておかなきゃいけない。
腕を掴んで逃げられないようにした。
あなた
あなた
アイドルとしてデビューするよ
和泉三月
和泉三月
お前ならすぐに有名人になれるって!
美人だし、歌声綺麗だし!
なんてあなたの背中を叩き男気全開の言葉をあなたにかけていた。
俺とあなたは事務所に向かい、社長に報告する事にした。


·


あなたside
小鳥遊音晴
小鳥遊音晴
おはよう、決まったかな?
あなた
あなた
はい、アイドルとしてデビューさせてください。
小鳥遊音晴
小鳥遊音晴
君ならそう言ってくれると思っていたよ
あなた
あなた
色々悩んで本当にアイドルでいいのかって思ったけど、やっぱりアイドルで活動したいって思ったから
たとえ、俺が傷ついても大和だけは守んなきゃ。
親の事であっても、大和の自身のことであっても。

万理さんが書類を出して、説明をしてくれた。
大神万理
大神万理
この文章を読んで、同意ならサインしてね
あなた
あなた
はい
今更否定なんて出来ないよ。
やると決めたなら最後までやらないと俺は気が済まない。
文章を読み、サインを書く。
大神万理
大神万理
契約完了。
後は社長から印鑑貰ったら終わりだよ。
万理さんが社長に契約書を渡す。
その印鑑が押されれば俺は事務所の人間。
アイドルとして頑張らなきゃいけない。
二階堂大和
二階堂大和
なにそんなに緊張してんだ?
お兄さんが安心させてあげようか?
あなた
あなた
だって……怖いじゃんか……
こんな契約なんて、契約破棄したら殺されるかな?!
二階堂大和
二階堂大和
んなわけねぇだろ、てかお前さんは契約破棄する前提で話してるのか?
あなた
あなた
そんなわけないだろ!
その時、万理さんの手を叩く音でその場が静かになった。
大神万理
大神万理
はいはい、静かに。
これからのスケジュールを話すからよく聞いててね
静かに椅子に座る。
大和にちょっかい出されても無視してやる、と心に決める。
大神万理
大神万理
本名を隠すために、苗字は夜伽(よとぎ)と名乗ってね。
あなた
あなた
夜伽あなた……なんか変な気分……
二階堂大和
二階堂大和
うっかり夢二とか言うなよ。夢二唯愛の息子疑惑で新聞とかニュースを騒がせる事になるぞ
あなた
あなた
はいはい、わかってるよ
でも、なんで夜伽っていう苗字にしたんだろう……
そう思っていると事務所に1人の男が入ってきた。
薄い金髪に、赤い瞳。
やけに顔が整っていて、ガタイもいい男。
大神万理
大神万理
あ、忘れてた!
彼は君の相棒になる昼野柊和くんだよ。
あなた
あなた
相棒……

プリ小説オーディオドラマ