君との話は ころころ変わる。
ここまで変わるLINEしてるのは私たちだけ だと思う。
うん、ほんとそう思う。
今は私の話。
…って言っても たいした話はしてないんだけど。
眠れなかったっていう話。
まぁ、眠れなかったのは君のせいなんだけどね。
そうなのだ。私は昨日、君とのLINEをひと段落つけ。
寝ようと思ってベッドに入ったものの。
さっきのLINEを思い出して羞恥心が込み上げ眠れなかったのだ。
私は携帯小説を好きで読んでいるが、そういうのに慣れてない。
実際、本読む時ニヤニヤしてて美月ちゃんや他の子に言われたくらいだ。
もともと『みゅーなさん』以外のケータイ小説は自分から買わない派。
なのに。最近、怜くんの為に それ以外も買いがち。
とりあえず、溺愛ものを選んでしまう。
酷い時なんて土、日と連続で1日2冊のテンポで買ってしまう。
しかも、ご丁寧にお店を全部変えて買っている。
…と思い出していると驚きのメッセージ。
君にいつも振り回されっぱなし。
たぶん、今の私の顔は豆鉄砲を食らった鳩のような顔なのか。
怜くんや美月ちゃん、舞花ちゃんに言われるような赤い顔のどちらかだろう。
でも仕方ないと思う。
だって、こんなの不意打ちだから。
何に対してだよ…!
まぁ、たぶん。積極的な方が好き という意味だろう。
タイミングというより、言い方の方を言うべきなのだろうけど。
ついでに怜くんは笑っているようで、スタンプが送られてきた。
無自覚で私を落としてくる。
これは怜くんのせいでは ないのだが。
もう、今は少し取り乱しているので関係ない。
謎に吹っ切れた昨日の私のせいだ。
…と少し思ってただけで、また君からの返信。
少しの時間でしか考えれない。
…え。私、怜くんのこと好きだけど付き合ってない微妙な関係なんだよね?
重たいって思うかと思ったら、そのぐらいって。
たぶん、間違ったことは思ってない。
このLINEを見せたら皆、私と同じ考えに至るんじゃないか…と思うぐらい。
まさかのね、このタイミングで怜くんの誤字。
衝撃的なこと言われてるはずだが、誤字が気になって仕方ない。
怜くんの少しの誤字でさえ可愛く見えてしまう。
重度の溺愛だと思う。
まぁ、からかう事は忘れてないけどね。
からかわれる側だから少しでも怜くんをからかいたい。
うん、え。何その言い方。
炊きたてほやほや みたいなノリで来たよ。
ご飯?え、怜くんご飯?
まぁ、怜くんがご飯じゃないのは知ってるけどさ。
言い方が なんか癒される。
あー、可愛い。
ほんと、君といると飽きないね。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!