浅い夢から目を覚ます。
だるい頭を起こし、布団を整え部屋を出る。
階段を降りてリビングに行き、自分のタブレットを取る。
私の家にはルールがいくつか あって自分の部屋ではタブレットはいじれない。
寝る時はお母さんのところに置きに行くし、朝学校に行く前の10分は英語の暗記をしないといけない。
前、言ってた、YouTuber禁止もその中の一つ。
お母さんに見つからないようにこっそり、タブレットの電源を入れる。
実は昨日、結局あの後お母さんに没収されてしまったのだ。
…というのが昨日の最後のLINE
そこに新しいメッセージを付け足す。
まぁ。本当はされたのだが、今出来ているので かけたことにしておく。
朝だと言うのに、君の返信が早くて思わず苦笑する。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!