席が変わっても、いいことはあった。
美月ちゃんは私の2つ後ろだし、友達の舞花ちゃんは私の左斜め前。
怜くんは…というと、私の1つ後ろの2つ左。
そこまで離れたわけじゃない。
けど…少し。
少しだけ寂しい。
そう思ってしまうのは…やっぱり私の”わがまま”かなぁ。
でもね、ふと考えちゃうんだ。
毎回、話してたのは私なのに。
授業中も話すくらいの距離だったのに…
…と。自分では分かってるけど。
それでもそうやって思っちゃうんだ。
でも、そんな みにくいままじゃ嫌だから。
嫉妬しないなんて綺麗事言えないけど。
私はやれるだけのことをやろうと思った、だから。
君に話しかけるね、少しでも近くにいられるように。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。