あなたside
カチャ カチャ
何の音?
?「全くリーダーも人使い荒いよね」
誰かの声、薬品の匂い
あなた「……」
白い天井、視界のすみに白衣を着た人影
ガバッ ビッ
あなた「!?」
起き上がった瞬間、目の前にメスが突きつけられていた
?「困るんだよね。怪我人に勝手なことされちゃ」
あなた「…っ……!」
?「ああ。身につけてた物は手当ての時に全部とらせてもらったよ」
身体を見るとあちこちに手当てが施されていた
あなた「…っ……いた…」
?「ほらほら。寝てなさいって。自覚ないの?打撲、擦り傷、捻挫、出血…あばらも何本がいってるってのに」
あたしを横にすると男もそばに腰掛けた
どうやら敵意はないようだ
あなた「貴方は?」
?「俺は二宮和也。聞いたことない?」
あなた「いえ」
二「そっかぁ。俺の知名度もまだまだだな」
何だかふざけた人だな
二「なんて、それもそっか。一般人だったらあんなに暗器もち歩くわけないもん。…君はそっち側の人間でしょ?」
ここで嘘をついても意味はない
あなた「コクリ」
二「フッ 安心して俺も半分はそっち側の人間だから」
あなた「どういう…」
カチャッ
その時、扉が開いて
?「あ、起きたんだ」
別の人が入ってきた
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。