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第1話

○アロの部屋(午後)
215
2019/11/06 12:59
アロの診療所での処分は控え、とりあえずTHE EIGHTで1日監視することになった。

場合によっては殺されるアロが最後にトッポとジョニーのためのパンフレットを作成したいと言ったから、ガムの監視の元、荷物を詰めている。

登場人物はアロとガムのみ。
アロ
陸(りく)
ガム
はい
アロ
アンタ、ほんとの名前……陸だったりする?
ガム
いえ
アロ
反応早かったけど
ガム
しっくりきたから
アロ
そう
ガム、周りを見回す。
ガム
治療は1人でやってはるの?
アロ
そうよ
ガム
看護師さんとか……仲間は?
アロ
いないわ
淡々と話すアロをじっと見るガム。
アロ
大丈夫よ、いても呼ばないから
アロ、ガムに近づいてきてスマホを差し出す。
アロ
預けるわ
アロ、無理矢理ガムの手にねじり込んで離れた後、また荷物を詰め始める。
ガム
ふふっ
アロ、笑い声を聞いてガムを見る。
ガム、穏やかな笑みを浮かべている。
アロ
なに? その顔
ガム
信じてますから
アロ、顔を歪ませる。
アロ
気持ち悪いわ
そう言い放ち、黙って荷物を詰めるアロ。
ガム
僕、ネコが好きなんだ
ガム
君、ネコっぽいなぁって思ってる
アロ
人間だけど
ガム
ツンツンしてるとこ、かわいい
アロ、ガムを睨む。
アロ
バカじゃないの
ガム
うん、バカかもしれない
ふふっと笑うガム。
アロ
ガム
はい
アロ
頭おかしいよ
ガム、穏やかな微笑みを崩さない。
アロ、深くため息をつく。

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