あなたside
勢いで健人くん家を飛び出してひとり。
行くところもなく、
路頭に迷う。
ってか、
ここ…どこかわからない、、
とりあえず、歩こう。
歩いたらいい案が思い付くかもしれない。
もう笑えてくる。
右も左も、何もかも全てわからないんだもの。
そりゃそうよね、
ここに来る道は緊張していたし、、
それから外に出ていないし…
あ、ご飯買いに、1回だけコンビニに。
こんな時に限って…
マップ見ながらだったし、
道も覚えてないし、、
半ば投げやりになる。
もういいや、
どこでもいいからとにかく歩くのよ。
遊ぼう、って言ってた人だ。。
怖い人。
肩を組まれ逃げられなくなる。
この人、、お金あげればどこか行ってくれるの…?
男の人は少し考えこんだ後、こう言った。
違う、の…?
反論しようとしたら
ぐっと距離を縮められて、
腕をものすごい力で掴まれた。
その時、
真っ黒でつやつやな車が音もなく私の横に止まって
なんか見たことある…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。