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第10話

star8
 今日は星1つ見えない夜空。それもそのはず,空は曇り空なのだから。
 こういう日は任務をしたくない。暗闇が嫌いだからだ。そもそも星を好きになったのは,私が嫌いな夜を小さな光で照らしてくれるから。暗闇にいると左右前後とどこに行けばいいのか,本当に私は地面を立っているのかすらわからない。
 いろいろ考えている内に鬼に遭遇してしまった。暗闇のせいで手が震える。前を鬼を見なきゃいけないのに恐怖で視界が霞む。鬼がこっちに突進してくるが足が動かず,痛みを覚悟して待っていると暗闇を太陽のように照らす暖かい炎が見えた。
煉獄
煉獄
炎の呼吸 壱ノ型 不知火  しらぬい
星影 (なまえ)
星影 あなた
れ,煉獄さん……
 鬼は煉獄さんの一撃で倒されていた。名前を呼べば,刀を鞘に収めた煉獄さんが振り返る。
煉獄
煉獄
大丈夫か,星影!
 こちらに駆け寄ってきたのを見て安心したのか足の力が抜ける。地面に手がつく前で煉獄さんが支えてくれた。
星影 (なまえ)
星影 あなた
すいません,ありがとうございます
煉獄
煉獄
その様子だと大丈夫ではないな
 煉獄さんが近くにある岩に私を座らせて,膝をつき顔を覗き込んできた。


 私は煉獄さんの顔を見ず物思いにふけていた。私は柱なのにこんなんでは柱の意味がない。柱の手を煩わせてしまった。
 ふと,頭に手が乗る感じがした。前を見れば優しく笑う煉獄さんと目が合う。
煉獄
煉獄
柱でも時には失敗することもある!だから気にするな!!
 その言葉で涙が出そうになるのを堪える。なんて暖かい人なんだろうと。



 頑張って涙を堪えていると,辺りから鬼の気配がする。煉獄さんもそれに気づいたのか私の頭から手を離し刀を構えた。鬼は数十体といて,報告の時より多い。
煉獄
煉獄
星影!後ろは任せたぞ!!
星影 (なまえ)
星影 あなた
はい!!
 炎が暗闇を照らす。それだけで私の心の中の恐怖も薄れていく。


 煉獄さんの背を目に焼き付け,いつかこの人のようになろうと思った。