第27話

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2019/01/04 11:30
▲あなたサイド▲

夜中の1時半。

眠れない。

自分の腕につながれているチューブを

ただただ見ていた。

なにもかも、まったく思い出せない。

ううん、ちがう。

なにか大切なものを忘れているのは分かるんだ

けど、その大切なものが分からない。

いくら思い出そうとしたって苦しくなるだけだ

った。

気をまぎらわせるために私はYouTubeを聞こう

とアプリを立ち上げる。

適当におすすめに出てきたBTSっていうひとた

ちの動画をおしてみた。

♩♬~

心地よい音楽が流れる。

あれ、この歌知ってる。

そのとき、

ポタッ

チューブが繋がっている腕にしずくが

落ちた。

あなた「やだ、なんで?」

それは私の目から落ちたもの。

悲しくないのに。

涙があふれて止まらなかったんだ。








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