第17話

16
87
2018/08/11 05:10
頭をシャンプーで洗い、コンディショナーを手に取る。そうしている間はすっかり鏡の文字については忘れていた。
『プスッ』
花乃 カノ(仮)
あれ…?
体を洗おうとボディーソープに手をかけ、押してみるが全く出る気配がない。切れているようだ。
花乃 カノ(仮)
………
さっきの鏡の文字はボディーソープが切れていたことを誰かが伝えようとしてくれていたのか。でもそれは家族の誰にでもありえることだった。しかし、






茶々
花乃のボディーソープって…
花乃 カノ(仮)
そうなの。私のボディーソープは私しか使わない。
花乃が話してくれた内容であるならば、花乃のボディーソープは花乃以外使いませんでした。何故なら花乃は数ヶ月前から肌荒れが酷くなり、肌に優しいタイプのボディーソープを花乃だけが使っていたからです。
花乃 カノ(仮)
私のボディーソープ、匂いが嫌だって私以外はみんな使わないし、倒したくらいでこぼれるような構造になってるわけじゃないし。
茶々
…そうだよね。
たとえ匂いが悪くなかったとしても花乃のボディーソープを使うなどという馬鹿みたいな真似をするのはうちの家族にはいません。花乃が怒るのは目に見えているからです。ということは、
花乃 カノ(仮)
あれはうちの家族じゃない誰かが書いたってことでしょ?

プリ小説オーディオドラマ