『はい、家に着いたよ!』
『ここが僕の家!』
「思っていたより広い…」
『ふふっ笑』
『ここ部屋余ってるから、あなたちゃん好きに使っていいよー』
「ありがとうございます!!」
なんか
やっと
じぶんの
居場所を
見つけた
気がする
「はぁー」
「疲れたぁ…」
「この家でずっと生活か…」
「でも、もしかしたら……」
また親に殴られたり叩かれたりされたことを思い出すと
震えが止まらなくなる
「そうだ、よね。」
「モトキさんは私のことを預かってくれた、優しいひとだもん。」
「「たぶん」大丈夫。」
とりあえず今日はもう寝るか。
目を閉じた瞬間
まぶたの裏に
今までの辛い過去が
映し出された
自然と涙が出てきてしまった
タッタッタッ
『泣いてるけど…大丈夫?』
『なにか思い出しちゃった?』
ってモトキさんは優しく聞いてくれた
「大丈夫…です…」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。