第322話

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2021/03/23 10:42
記憶にあるのは

不審者の様な見た目の人に助けてもらった愚兄

禪院という家に売られたのが一番古い記憶だと思う

真希と言う人と真衣と言う人が姉になった

優しくしてくれて

恵と同じ十種影法術を持っていた私は褒められた

真衣姉さんと真希姉さんは家族から苛まれていた

それでも私は姉さん達が大好きで側にいた

三人で一緒ねって言ったのに

………真希は家を出た

真衣は私を避けた

養子の私が十種影法術を持ってるから

愚兄愚姉達真衣真希も恩人が側にいた

……………恵は売られなかったのに私は売られた

……………真衣と私と一緒に居るって言った真希は離れた

……………真衣は私を避けて独りにした

なんで

なんで

なんで

なんでッッッ!!!

血縁者の兄も、親戚の姉等も救われたのに

私は縛られてる!?

ただ十種影法術を持ってただけなのに

ただ生まれただけなのに

知ってたよ真衣も真希も私を何処か避けてるの

でも…でもさぁ…可笑しいじゃん

私は売られたくなかったのに

私は独りになりたく無かったのに

御父様に直哉兄さん

私を如何見てるか知らないけど構ってくれる

でもたまに思う

呪術師なんて

呪霊なんて

存在しなければよかったのに…!

嗚呼

もう少しで交流会だ

……3人は私の事覚えてるかな

一応呪術高専に入るんだけど

関わりが無いからね

覚えてなくてもいいけど

禪院家の時期当主は

私か直哉兄さんで決まってるから

今更如何でもいい

直哉兄さんも私も同意している

彼は私の事だけは特別視してくれたから
直哉を直哉兄さんって言ってるのは直哉に言われたから

直哉と直毘人はあなたを蝶よりも花よりも丁寧に扱ってきた為二人には懐いている為

直毘人を御父様、直哉を直哉兄さんと呼んでいます

闇が…闇がッッッ

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