唐突に言おう、私は嵌められた
この女が私が切りかかったと真選組の奴らに言った
結果、選ばれたのは女だった
暫くして、私は真実を教えた
女が攘夷浪士だと言うこと
スパイだということ
私を嵌めたと言うこと
そして私は辞表を左手に
刀を右手に持ってV字前髪の相棒に刀を向け
「相棒だと言っていたくせに
あの女に騙された途端私を隣に置かなくなったお前が
嫌いだ」
と茶髪の弟分に
「あなた姉と慕っていたくせに
あの女が切りかかられたといった途端
私を本気で殺そうとしたお前が大嫌いだ」
と大将に
「私を拾ったくせに
あの女の言い分のみを信じて
私の話を聞かなかったお前が憎い」
と天に刀を向け
「私の大切な人を奪った癖に
私を政府の犬に成り下がらせた癖に
私を弾いたこの政府が殺したいほど憎い」
そう言って辞表を近藤さんに叩きつけた
そして私は同じ学び舎で学んでた仲間の船に
鬼兵隊に入った
…やはり、政府は大嫌いだ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。