けどすぐに彼の腕の中に捕まった


『違くないよ...


俺、ずっとあなたのこと考えてた。

あの時別れなきゃよかったって毎日後悔した。

けど活躍してるあなたみてたら迎えになんか行けなくて。
ごめん。』
「もう謝らなくていいんだよ...ごめん勝利私こそ。

ずーっと辛い思いさせて。ごめん。

これで最後。



あの人と幸せになってね」


『...あの人って？』


「さっき一緒にいた人」







『...え？




あー、姉ちゃん！！』


「え？？」


いや、新しい好きな人なんじゃないの？


『え？いや、彼女だと思ったの？

違うよ。

俺がずっと好きなのみゆうだって言ってんじゃん。

あの頃からずっと変わってないよ。』


え、じゃあ...


『...けどさ、俺は夢をちゃんと叶えてほしい。俺なんかと付き合ってると...ほら、色々面倒でしょ？』



「...勝利のバカ！！！

なんでいってくれなかったの...そんなことだったの...？」



そう言って私は勝利を抱きしめた。



「たしかに夢だよ？


けど、その夢はあくまで勝利の次なんだよ？


私に素敵な夢をくれたのは他でもない勝利なの。

勝利のためにモデルになろうって思ったの。

なのに勝利を失うなんて変だよ...

それにそんなことでなれないくらいなら私はたくさんの人に求められてなくてそこまでの実力ってことだよ。」

久しぶりに誰かに本音を言ったと思う。



「1番大事なのは勝利なのに...


勝利を失いたくない...」


勝利はぎゅっと抱きしめ返してくれた。



『ごめん...ちゃんとみゆうの話も聞かないで。勝手に進めたりして...


俺も本当は離れたくなかった。


一年離れててみゆうの大切さを余計実感したよ。

もう離さない。


俺のそばにいて。ずっと』



「うん...！！」