第32話

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2019/12/26 11:50
キムナムジュンさん達が来て
あれから1週間が経った
医師は着々と私がこの世を立ち去っていく準備をしてくれていた
医師の口からはまだ私が2ヶ月だってことを皆に話してないらしい
私がいなくなったらこう言って置いてくださいと医師にお願いしていた
You
You
私が亡くなった後は地元に帰ったと嘘を付いてください
医師
分かりました
私はやっと皆の幸せの最初で最後の第1歩を踏み出せるんだ
皆はどれだけ喜んでくれるのか
ちゃんと笑ってくれるのか気になった
よくよく考えたら私の事なんて忘れているのかもしれない
それはそれでいいけどなぁ
私は初めて彼らの幸せの事を考え始めていた
前までは自分の幸せしか考えて来なかった
でも私はもういなくなるんだからせめて彼らの幸せの事を考えてあげたい
最悪の別れだったかもしれない
だけど私としては楽しい仕事だった
どうか彼らが幸せに暮らしてくれます様に
私は机に紙とペンを用意して手紙を書き始める
誰にって?
それは、ソユンさんに
「ソユンさんへ
私の父親があなたの両親を殺してしまった事は私自身が止められなくてごめんなさい。
もう少し早く私があの父親を止めていたらどんだけ貴方が楽だったのか計り知れません。
今まで私の父親に苦しめられて来た気持ちは私は充分分かります。
私を恨んでも構いません。
でも最後にもう一度言わせて下さい。
本当にご迷惑を掛けてしまって申し訳ない気持ちで私の胸はいっぱいです。
本当にすみませんでした。ごめんなさい。
佐藤あなたより」
私はこの手紙をソユンさんに渡して頂くように医師に渡した
本当に父親を止められなくて、母親の事しか考えてなくてごめんなさい

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