キムナムジュンside
あなたの姿を見た時あんなに怪我してたんだなって泣きそうになった
あんなにボロボロで痩せ細っていて
言葉では表せないくらい酷かったんだ
でもあなたは俺達を優しく出迎えてくれた
俺は初めに口を開いた
ジミンも俺の次に謝る
でもあなたは笑った
自分でも精神疾患者とは気付いてたらしく
でも認めたくなかった
まぁそれは当たり前だろうな
俺だって精神疾患者なんて言われたら認めたくはないよな
そう考えているとジミンが話を切り出した
彼女はこの質問に笑って答えた
血が繋がってない?父親?
それって父親なのか?
彼女は過去の事を全部話してくれた
俺とジミンは涙が止まらなかった
こんな辛い過去なんて普通なら耐えられない、でもあなたは耐えたんだ
でも俺が疑問に思ったのは俺らは泣いているけどあなたさんは泣いていなかった
彼女が1番辛いはずなのに
俺は彼女に聞いた
すると彼女は"辛いですよでも泣き方を忘れました"と俺らに言う
泣き方を忘れたって、感情を出せなかったのかな、助けてくれる人もいなくて泣けない日々が続いてお母さんの為に身代わりになって殺されそうになって
泣き方を彼女は忘れていた
俺には現実で受け止められないくらいの辛い過去を彼女は頑張って乗り越えて来て今強く生きてここにいるのに
彼女が消えてしまう感じがした
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!