彼が着替えをすましてお風呂場から出てくると私は目を疑った。
星のように輝く金髪に一重なのに大きい目綺麗に通ってる鼻筋長いまつ毛。見たこともないような美少年だった。いや、まじでやばいの。ほんとに。
テヒョナはそう言うと困ったように笑いながらお腹をおさえた。
確か何かあったはずと思いながら冷蔵庫を開けるとそこには
そう言うとテヒョナはピアスを2回撫でた。
目の前に広がっていたのは暖かな日差しが眩しい広い草原だった。遠くには微かに帝国のようなものが見えてまるでおとぎ話のような世界観だった。
草原から吹いてきた風から何故か母の香りがした。
懐かしい。
何故か見たこともないはずのこの世界がとても懐かしく感じる。
そう微笑みながら私に手を差し出すテヒョナは本当に綺麗で、テヒョナが居れば大丈夫だ。なんて思わせるような説得力があった。
テヒョナは少し驚いた顔をして照れ臭そうにありがとうと呟いた。
テヒョナに手を引っ張られ私はこの美しく輝く世界に足を踏み入れた。
星のような少年テヒョナと一緒に。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!