今日はジョングクとのデート(仮)の日。
選ぶ服一つ一つにテヒョンとの思い出があって
服選びだけで胸が痛くなった。
テヒョンとお揃いの服。
テヒョンとのデートの時に着た服。
テヒョンが買ってくれた服。
テヒョンとお揃いにしたくて買ったパーカー。
やっぱり僕にはデカすぎる。
でも今日はその服を着ていたかった。
振られても尚僕はテヒョンが好きだから…
-ジョングクに染まらないように。
宿舎のリビングでジョングクと落ち合ってから
僕達はデートへ向かった。
ショッピングをしたり
ゲームセンターに入ってみたり
雑貨屋さんで可愛いマグカップ見たり
でもその度に思ってしまうのだ。
この服はテヒョンが好きそうだと
この景品はテヒョンにあげたら喜びそうだと
このマグカップ色違いがあるからテヒョンとお揃いにしてみたいと
そんな自分にも嫌気がさす。
それから何度もジョングクとデート(仮)に行った。
ジョングクは僕がどれだけテヒョンのことを思い出しても笑って許してくれた。
そして泣いてしまう日は背中を摩ってくれた。
気づけば僕の中でジョングクの存在は大きくなっていた。
これが恋なのかなんて分からない。
ただジョングクだったら…っと思ってしまうようにはなっていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!