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第8話

どうして
緊迫感に包まれたライブ本番。


私は仕事を一旦きりのいいところで切り上げて、スマホを開いた。


もうすでに開始されていて、私は出遅れたかと思ったんだけど


え、なんなの


1時間くらい経過して、3曲くらいしか披露してないって何?笑
ソラ
ソラ
何してんだよ…ふふっ
前代未聞だよ。


オンラインライブがまず前代未聞だけど、ライブでキッチンが映し出されてるのがまたシュールなの。


何をしてるかって?


ビョリが


あの、ビョリが
ソラ
ソラ
あんた料理できないでしょうが…
ちょっと見栄張ってスフレオムレツとかほざいてるのが腹立つわ


ビョリが台所に立つなんて滅多にないことよ、
なのにオムレツならまだしも


スフレでしょ?できんのあんた…
不安になりながらも見守っていくけど


ビョリはビョリらしくヘマしてみんなが面白く見てるのが画面から伝わってくる


こういうところだよね。イケメンな時はイケメンだけど、ちゃんとどこか抜けてるところがあって


それを恥ずかしがる素振りもなくて、笑いに変えちゃうんだから。


私たちにはほんと、いつも笑いの神様が降臨してくるのよね…。笑
ムンビョル
ムンビョル
できた
ソラ
ソラ
見栄え……ま、まぁ…いいでしょう、胃に入れば変わんないわよね((
そして試食担当は…
ソラ
ソラ
うわ可哀想wwww
もちろん、スペシャルゲストのフィイン。


でもなぜか、この2人を見るとまた昨日の悶々とした気持ちが湧き上がってくる。


そんな私の本音を軽く無視して、ライブを眺める…
ムンビョル
ムンビョル
はい、あーん
ソラ
ソラ
は?
なに、私以外の女に…


はいあーんなんて…なにそれ


ほんと


ほんとありえない!!!!
フィイン
フィイン
(まっず)
ソラ
ソラ
ブフッwwwwいかにもって感じのまずそうな顔かましたわね、さすがフィイン
フィイン
フィイン
これに何時間と時間を要する必要があったの…?
ムンビョル
ムンビョル
wwwwwwwwwww
ソラ
ソラ
wwwwwwwwwww
はいあーん
に関しては私、ビョリのこと許すつもりないけど


とりあえずはこのやり取りで負のエネルギーはどっかに消えてくれた。


ありがとうフィーナ。。笑笑


それにしても私まだ、ビョリの料理食べたことないんだ


私には作ってくれないくせに…なによ


どんな下手くそのマズマズオムレツでもビョリのなら文句いいながらでも食べたいと思うのに


台本だとしても、
何が何でも悲しすぎるよ…


私、いつだってビョリの一番でいたかったみたい。


独占欲が強いのは嫌い?
こんな些細なことで怒って拗ねて、

私に呆れるのかな。いいよ笑っても。
無様な私を思いっきり笑い飛ばしてよ
ソラ
ソラ
情けないなぁ…
なんだかんだでライブは大盛り上がりで幕を閉じた。


だけど私はまだ悶々としたまま


涙もろくて、鼻が赤くなってきて隠すようにマスクをする。

どうかこぼれないように
こんなことで不安で泣くなんて、30にもなって嫌じゃない。知られたくないよ。


そして中断していた仕事を、私の本音を紛らすようにカタカタと進めていく。





〜数時間後〜



スタッフ:お疲れ様でした〜
ソラ
ソラ
お疲れ様です!お先失礼します
バタン


また昨日と同じ風景。


車の後部座席に乗り込んで、イヤホンをして現実逃避。


この前と同じ深い青色の広告は、心なしかどんどん黒ずんで見えていた。


マネージャーは変わらず何も言わないまま。


疲れこんだ私は窓にもたれて





少し寝ていたみたい。

気がついたら到着していた。



ガチャっ



真っ先に化粧を落として、パジャマに着替える。


昨日は所々に落ちていた、濃かったはずのビョリの影も
今や何もなかったかのように消えていた。


私の気持ちが冷めてきているのかな
ビョリのこと好きって言いたくても


疑ってしまうよ


私ひとり置いてった貴方を。


こんなの世界の片隅にこぼれた小さな不満とため息。
どうってことないことくらいわかってるの。


でもごめん。どうしても無にならない憎さが私をおかしくさせる。


混乱するからひとりにさせてほしいよ


スマホの通知は今すぐ消して…


このまま終わってしまうのかな。



構わないよ、1人消えても世界は案外回るものだし私ならきっと大丈夫…



そう言い聞かせる自分がどんどん気持ちを押し出して、気が付かないうちに死んでいってるみたいね。


私はただ、ビョリの心が欲しい。


でも今更どう愛したところで

いつかビョリが私の手から離れてしまいそうなのが


ソラ
ソラ
ゲホッ…ゲホッ……
冷たい水を無理やり喉に流し込んでは、むせて咳き込む。


こんな無様で情けない…


醜い、いつもは自信に満ち溢れた私でも
鏡を見ることが億劫で仕方がない。




ピンポーン
ソラ
ソラ
誰よ…この時間に
分かってる


どうせ、あんたなんでしょ?
ムンビョル
ムンビョル
…ただいま
ソラ
ソラ
………
ムンビョル
ムンビョル
なんで電話出なかったわけ?何回も電話したよ私、ずっと出ないから心配して……!
ムンビョル
ムンビョル
って…え?ちょっ…ヨン…