「ごめん、ごめん…ごめん…」
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ーskt sideー
さ「ねーうらたさん」
う「んー?」
さ「すき」
ソファの隣に座り携帯をいじる大好きな彼になんの脈絡もなく言ってみる
う「っ!…なに急に…」
冷たい態度でそっぽを向くけど髪から覗く耳は真っ赤に染まっている
照れた顔を見せたくないのだろう、可愛すぎる
照れながらもなお携帯をいじり続ける彼をどうにかこっちに向かせたい
さ「好きだから好きって言っただけやで」
さらにそう言うとただでさえ小さい彼は肩を揺らしさらに縮こまってしまった
なんとも思ってないふりをしたいようだが携帯をいじる手は完全に止まっている
でもここで押し続けない
さ「でも好きなの俺だけなんかな、うらたさんさっきから携帯ばっかでこっち全然向いてくれへんし…」
まるで彼はもう携帯をいじってないことなんか知らないように彼から目を背け寂しく笑ってみせる
う「やっ、ちがう!!」
たった一言で即座にこっちを向いてくれる
俺も向きたいけど、でもまだ耐えなきゃ
俺は目を背けたまま
さ「うらたさんがもう好きじゃないなら…別れてもええよ」
う「は…?なんでそんな話になんだよ…」
さ「だって…」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。