あの女…泣いてんのか、?
え……?なんの事……、
浅井とあの女が教えてくれたのは俺の過去だった
元々俺と日向は兄弟みたいに仲良しだったんだよ
家も近くて毎日遊んでた。
だけど小6のときにお前事故にあったんだよ
そんときお前の姉ちゃんに庇われて姉ちゃんは死んじまった
事故で頭打ってお前記憶喪失になっちまって
姉ちゃんの死がショックで中学まともにきてくれなくて
高校でやっと話せるかと思ったらすげぇ変わっちまって、
まだ思い出してなかったんだよ…
二人が寂しそうな顔をする
雨谷が病室から出てく
俺のせいで空気悪くしちゃった
俺は先に帰って明日浅井が帰ってくることになった
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6月18日
浅井が倒れた
俺の昔のことを教えてくれた
知らなかったことたくさんあったな〜
浅井、ずっとそばにいてくれたのか…
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!