陽菜は車で慶とともに学校に向かっていた
すると
とても言いづらそうにしている
学校に着くと
あの男とは大貴のことだろうと陽菜は悟った
教室に入ると
いきなり囲まれた
頷くと技術準備室に通された
そして
何をされるかはわかっていた。
中学の時のようにされるんだと…
あれは中3の夏だった
いつも通り学校に行くと
バットで殴られ続けたときは死ぬかと思ったほど。
けどあのときは
慶が駆けつけて陽菜を命をかけてかばったのだ。だから慶には特別な感情がある。感謝はもちろんその他もろもろ…
あの頃のようにはもうなりたくない
しかしそこへ
どうして謝るんだろう。と陽菜は思った
陽菜が大貴の顔を覗き込むと
顔を真っ赤にして見つめ返してきた
なんだか恥ずかしくなって陽菜はすぐに離れた
そこに
大貴の親友の松本龍太郎がやってきた
すると、龍太郎はこっちに気がついた
その途端顔を赤らめてじっと陽菜を見つめた
龍太郎が陽菜にみとれていることに気がついた大貴は龍太郎を我に戻そうと大声を出した
チャイムがなった
にっこり笑って大貴を見送った。
その時だった
龍太郎に呼ばれて振り返ると
腕を引かれた
唇に柔らかい感触が伝わってきた
キスされたのだった
呆然としていると
それだけ残して走って行ってしまった
これからどうなるのか…
続く⏩
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。