第5話

ここぞとばかりに
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2023/01/03 03:23
ブラックの言っているのは…誰のことなんだ?だが、ここまでのことを考えればほぼ間違いなくあなたさんだ……しかし、あのブラックに何をしたと言うんだ…?



あなたさんの居場所を教えるわけには絶対にいかないし…。そう考え込んでいた時だった…水が手に垂れてきた。瞬時に手を見た。また水滴が落ちる。



位置的にブラックしかいないと思い、ゆっくりとブラックの方を向いた。よ、よく見たらブラック……
トランクス
びしょ濡れじゃないか…。
ゴクウブラック
ゴクウブラック
そこは関係ない、さっさとアイツの居場所を…
ベジータ
ま、待て!!
急に父さんがそう叫んだ。鼻をつまんで。悟空さんも「うぇ〜」とか言いながら手をブンブン振って嫌悪感丸出しだ。近くから異臭がしているのか?



試しに俺も深く息を吸っ………!?!?
トランクス
くっっっっっっっっさ!?(素)
ゴクウブラック
ゴクウブラック
何?今、俺に何と言っ…
悟空
やめろー!!それ以上近付くんじゃねー!オラ達の鼻までぶっ壊す気かー!!
ベジータ
動くな!臭くて敵わん!!
トランクス
ハァッ★なんて酷い匂いなんだ…こんなんなら、公園のトイレに置いてあるよく分からないフローラルの香りがする香料の匂いを嗅いでる方がマシだ…!
ベジータ
全くだぜ…こんな臭ぇ匂いを嗅ぐくらいなら、うちの冷蔵庫にまだある昭和63年4月が賞味期限のエ◯ラ焼肉のタレの匂いを嗅ぐ方がずっとマシだ…。
ゴクウブラック
ゴクウブラック
俺の匂いより34年前の焼き肉のタレの匂いの方が良いと言うのか…!?
父さんによるよく分からない罵詈雑言によって我慢の限界を迎えたブラックは、額に青筋を浮かべながら苛立ちを露わにしていた。それもそうか((



しかし、父さんに殴りかかろうと動いたブラックによって未知の異臭が余計に広がってしまい、父さんは鼻を更にギュッとつまみながら発狂する始末。



な、なんでこんな臭いんだ…!?この前戦った時にはこんな臭い匂いはしてこなかったし、びしょ濡れにもなっていなかった!あなたさんは一体ブラックに何をしたって言うんだ!!
悟空
ブラック、わ、悪ぃけど…今のおめぇは臭すぎてとても戦えたモンじゃねぇ…。ここはお互い出直すとしようぜ…オゲェ((
ゴクウブラック
ゴクウブラック
孫悟空、お前だけでも粛清してやる
悟空
やめろブラックー!もう動くんじゃねー!おめぇが動くと臭ぇ水まではねてきてオラまでちょっと臭くなっちまってんだぞ!!
ゴクウブラック
ゴクウブラック
そこまで俺が臭いと言いたいか?
悟空
ああ、今のおめぇからは賞味期限切れの腐った牛乳みてぇな匂いがすっぞ
悟空さんのこの一言はトドメとなり、ブラックは躊躇いのない一撃を悟空さんにくらわせた。しかしそれでも悟空さんは身体的なダメージと言うより鼻へのダメージが圧倒的に大きかったらしい。



とうとう悟空さんは俺と父さんの腕をガシッと掴んだかと思うと、瞬間移動でシェルターに戻ってしまったのであった。

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