ブラックの言っているのは…誰のことなんだ?だが、ここまでのことを考えればほぼ間違いなくあなたさんだ……しかし、あのブラックに何をしたと言うんだ…?
あなたさんの居場所を教えるわけには絶対にいかないし…。そう考え込んでいた時だった…水が手に垂れてきた。瞬時に手を見た。また水滴が落ちる。
位置的にブラックしかいないと思い、ゆっくりとブラックの方を向いた。よ、よく見たらブラック……
急に父さんがそう叫んだ。鼻をつまんで。悟空さんも「うぇ〜」とか言いながら手をブンブン振って嫌悪感丸出しだ。近くから異臭がしているのか?
試しに俺も深く息を吸っ………!?!?
父さんによるよく分からない罵詈雑言によって我慢の限界を迎えたブラックは、額に青筋を浮かべながら苛立ちを露わにしていた。それもそうか((
しかし、父さんに殴りかかろうと動いたブラックによって未知の異臭が余計に広がってしまい、父さんは鼻を更にギュッとつまみながら発狂する始末。
な、なんでこんな臭いんだ…!?この前戦った時にはこんな臭い匂いはしてこなかったし、びしょ濡れにもなっていなかった!あなたさんは一体ブラックに何をしたって言うんだ!!
悟空さんのこの一言はトドメとなり、ブラックは躊躇いのない一撃を悟空さんにくらわせた。しかしそれでも悟空さんは身体的なダメージと言うより鼻へのダメージが圧倒的に大きかったらしい。
とうとう悟空さんは俺と父さんの腕をガシッと掴んだかと思うと、瞬間移動でシェルターに戻ってしまったのであった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。