第4話

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2020/10/18 14:17
木兎 光太郎
木兎 光太郎
あれ…京治…?
赤葦 京治
赤葦 京治
光ちゃん、ここどこか分かる?
木兎 光太郎
木兎 光太郎
医務室…?
赤葦 京治
赤葦 京治
そう、倒れたんだよ
木兎 光太郎
木兎 光太郎
今日試合出れない…?
赤葦 京治
赤葦 京治
当たり前でしょ
今から帰るからね
木兎 光太郎
木兎 光太郎
ん…了解…
朝からダルいなとは思っていたけど、やっぱり熱があったらしい。
それに、京治に元気かって聞かれて元気って答えちゃったし、怒られるかな。
赤葦 京治
赤葦 京治
情けない話だけど、光ちゃんのこと抱っこできないから歩ける?
木兎 光太郎
木兎 光太郎
ん…京治小さいもんね…
赤葦 京治
赤葦 京治
この場において帰るよ
木兎 光太郎
木兎 光太郎
ごめん、肩貸して
俺たちは、世間一般に言うでこぼこカップル。
京治よりも身長が高い俺は、時々京治から縮めと言われることがある。
だけど、こればっかりはしょうがないんだよなぁ。
赤葦 京治
赤葦 京治
タクシー乗ったら寝ていいよ
木兎 光太郎
木兎 光太郎
ん…着いたら起こして
赤葦 京治
赤葦 京治
起こすから安心して寝ていいからね
木兎 光太郎
木兎 光太郎
ありがとう…
京治の声に安心し、俺は静かに目を閉じた。
今日負けたら今シーズンの試合は全て終わることになるから、勝って欲しいな。
準決勝まであと一勝、絶対に優勝するんだ。
しばらくタクシーに揺られ、京治に家に着いたと起こされた。
赤葦 京治
赤葦 京治
光ちゃん、起きて
木兎 光太郎
木兎 光太郎
わかった…
赤葦 京治
赤葦 京治
しんどいかもだけど、頑張って
木兎 光太郎
木兎 光太郎
ベッドに横になりたい
赤葦 京治
赤葦 京治
すぐなれるから待ってね
京治が家の鍵を開けてくれて、家に入るなり俺は寝室へと急いだ。
そして、パジャマに着替えて京治から受け取った体温計で熱を計りながら横になった。
赤葦 京治
赤葦 京治
鳴ったら教えてね
木兎 光太郎
木兎 光太郎
はい…
京治がテキパキと冷えピタを貼ったりしてくれて、本当に助かった。
赤葦 京治
赤葦 京治
体温計鳴りました?
木兎 光太郎
木兎 光太郎
ん、鳴ったよ
赤葦 京治
赤葦 京治
38.5℃、それなりに高いね
木兎 光太郎
木兎 光太郎
大人しく寝る…
赤葦 京治
赤葦 京治
うん、おやすみなさい
木兎 光太郎
木兎 光太郎
おやすみ
手を握ってくれていた京治の手を握り返し、俺は眠りについた。

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