京治 side
それから2日後、いつも通り仕事に向かうと何かトラブルが起きているようだった。
そう言って、指さされた方を向くと目眩がするような書類の山が。
昨日気づいてなんであんなに修正してない書類が残ってるわけ?
間違いを見つけて、一体何をしてたの?
自分のデスクに座り、とりあえずパソコンを立ち上げる。
果たして、あれだけの書類を修正するのにどれだけ時間がかかるのだろうか。
もし会社に泊まりなんてことになったら、光ちゃんに連絡しなきゃ。
それに、1人で家に留守番とかあんまりさせたくないんですけど。
俺の手元に持ってきてもらった書類に目を通しながら、急いで修正をかけていく。
残りの社員たちもやってるみたいだけど、遅すぎて話にならない。
俺は自分が出せるMAXの速さで、書類を次々に修正していった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!