第22話

#15
10,235
2019/12/02 10:48
私はnqrseと別れた後、そのままお兄ちゃんの家に帰った。
ったく!nqrseは。その気もないくせにあんな事しやがって……。
今度あったら仕返ししてやる。
あなた
あなた
ただいまー!
大きな声を出しても返事がない。
あ、そうだ。まふまふさんが防音室って言ってたっけ?
時計を見てみればもう6時。お腹も空き始めた。
何か食べようと冷蔵庫開けたものの全然入っていない。私とほとんど同じ((
あなた
あなた
しょうがない。呼ぶか。
防音室がどこにあるかは知らないがとにかくある部屋を当ってみることにした。
ガチャ
いない。
ここにはたくさんのスライムのクッションや、色々な種類のゲーム機がある。
あなた
あなた
へぇー。いい空間。ここ、住処にしても良さそうだな。
違う違う。お兄ちゃんを探さねば。
あとは。…この、ちょっとゴツめの大きいドア。
開けにくーい。なんか、凄そうだもん。
ドアノブに手を掛け、そーっと開ける。
開けるとそこにはマイクに向かって歌う兄とヘッドホンをつけてパソコンを巧みに使うまふまふさんがいた。
まふまふ
まふまふ
ここ、もう少しビブラートお願いします。
そらる
そらる
分かった。
凄。

お兄ちゃんの歌は聞いたこと無かったが、今聞いてみてとても優しい、お兄ちゃんらしい歌声だと思った。
あなた
あなた
あ、あの……。
お兄ちゃんが私に気づく。
ちょっと驚いたようだった。
しかし、直ぐに手でちょっと待っててというサインをつくる。
まふまふ
まふまふ
はい。OKです。
そらる
そらる
あなた、おかえり。
まふまふ
まふまふ
あ、あなたさん!
あなた
あなた
た、ただいま。
ごめん。邪魔しちゃった?
そらる
そらる
大丈夫大丈夫。どうしたの?
あなた
あなた
いや、晩御飯をどうしようかと。
まふまふ
まふまふ
え!もうそんな時間ですか!?
あなた
あなた
あ、はい。7時です。
まふまふさんとお兄ちゃんが腕時計を確認する。

どんだけ集中力凄いの、この人達。
そらる
そらる
あー、何食べたい?
まふまふ&あなた
なんでも。
あなた
あなた
あはは、1番困るヤツ。
そらる
そらる
と言ってもあんまり腹空いていないしなぁ。
まふまふ
まふまふ
同じく。
あなた
あなた
同じく。
そらる
そらる
じゃあ、なぜ呼んだ。
あなた
あなた
いやー、防音室見てみたかったし、ちょっとだけお腹空いてただけだから。
あ、知らなかったのか、と私に頷く。
いや、知りませんよ。聞いていませんって。
まふまふ
まふまふ
じゃあ、別に晩御飯食べなくてもいいんじゃないですか?
そらる
そらる
そうだな。
あなた
あなた
賛成でーす。
あなた
あなた
じゃあ、ちょっとSwitch借りますね。
そらる
そらる
ゲームするのか?
あなた
あなた
う、うん。そうだけど?
2人が顔を見合わせる。
だめなのか?
まふまふ
まふまふ
じゃあ、僕達もやりましょう!
そらる
そらる
疲れたし。
あなた
あなた
なーんだぁ〜。
私の安堵の声を聞くと、2人は謎マークを頭に浮かばせながら顔を見合わせる。
そらる
そらる
どうしたの?
あなた
あなた
いや、ゲームやっちゃダメなのかと。。
まふまふ
まふまふ
年がら年中ゲームやっている僕達に言えることじゃありませんよぉー。
そらる
そらる
その通り。
無邪気に笑う2人。
あなた
あなた
…うん!じゃあはやくやろ?
そらる
そらる
よしっ!今日はあなたを倒すぞ、まふまふ。
あなた
あなた
はぁ!?
まふまふ
まふまふ
お!いいですねぇ〜。
あなた
あなた
ちょっと!?
お兄ちゃんは勿論だけどまふまふさんも一緒にいるとすごく楽しい…。
ゲームは弱いけど((((
あなた
あなた
負けませんよ!まふさん!
まふまふ
まふまふ
へ?
間抜けな声を出して驚いていたが、これで少しは距離縮んだかな?

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