第11話

普通じゃない
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2018/08/27 15:05


來雅side
あなた
だから、來雅には申し訳ないけど正直この状況は早くどうにかしたい。
來雅
そんなのおかしいだろ...!
黙って聞いてたけどそろそろ限界だ。

そもそもおかしいんだよ

なんであなたが“心配されてる”って言葉だけで済ませられるのか理解できない。

いや、こいつも気がついてるはず。あいつが、羽瑠が普通じゃないことくらい。とっくに。

來雅
自分が傷ついてまであいつと居る意味って何...!?
來雅
そんなの心配されてるなんて言わねぇよ
來雅
おかしいって、普通じゃないってわかって
あなた
分かってる!!分かってるよ!!
俺の言葉を遮るように飛んできた彼女の声。

怒りと悲しみを含んだような声色で。
あなた
普通じゃないことくらい分かってるの...
あなた
でも...どこからが普通じゃないのか、どこからが異常なのか分からない
あなた
羽瑠にとってはそれが普通で愛情表現なの。
あなた
なら受け止めるしかないじゃん...
あなた
好きな人の愛情を突き放せるわけないじゃん.......

言っていることは滅茶苦茶。

しきりに触っている首筋には薄らと先程ついたものであろう赤い跡(シルシ)。

僅かに震える細い腕。

焦点が合っていない瞳。

その瞳の裏側にいるのはあいつかそれとも他の誰かか。

“突き放せるわけがない” これはあいつがあなたに逃げ道を残していない証拠。

同時にあなたがあいつを受け入れている証拠。










こいつらの事情に深く関わっちゃいけない。

頭の中で何かが呟く。

警報かただの逃げか。







それはまだ分からない。











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2018-08-28

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