第50話

「一緒に」
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2022/11/13 12:25
来たる職場体験の初日。


the☆いいんちょーの、飯田がすげぇ怖ぇ顔して職場体験へ向かおうとしてる。

のを緑谷と麗日が心配して、声をかけてた。


俺はそれを遠目に見ることしか出来ねぇが、爆豪や切島達ならいざ知らず、飯田に俺が声をかけるのも変だと思ったからいいか。


俺が向かう先はエンデヴァー事務所。

喧嘩売ったから喧嘩しに。


負ける気はしねぇ。どーせエンデヴァーが欲しいのはオールマイト、俊典さんの情報だ。

つっても万一俺が負けた時あげる情報は、


俺が養子


ってだけー。

だって誰にも公表してねぇって事は秘密って事でいいもんな?嘘はついてねぇ。


どうにかして焦凍に謝らせたい。

誰だって友達をあんな風に言われんのは嫌だろ?


「八木と轟は一緒のところだったな。お前ら一緒に行け。」


と、相澤さんが。


……え?


「え」

「…そーなの?」


「何だ知らなかったのか。」


だってエンデヴァーだよ??

焦凍は絶対行かないと思うじゃん??


……これは、喧嘩出来ないかも??


ーーーーーーー


「同じ所に行くとは思わなかったわー。」

「俺もだ。」

「っても焦凍的にはお家帰るだけじゃん!ウケる」


エンデヴァーん家は俺ん家の近く(まぁ子供の徒歩圏内だからな)だけど、エンデヴァーの事務所はそうじゃないみたいだ。

俺達は電車で2駅位隣の街へ出る。


「どこだよ…」

「俺も、詳しくはねぇからな…」


パパンじゃんなんで知らねぇの〜
とか思いつつまぁ好きじゃねぇもんな。

と、少し笑う。


街を少しだけ徘徊する。


「なぁ」


携帯の地図を見ながら焦凍が俺に声を掛ける。

アッ…地図調べてくれてありがとー!!


「……俺が昔、その…、あなたにあんな事言った理由を言っていいか。」


「…え、………え?」


今??ここで??急に???

待って心の準備が___ってそれより、


「…え、いつの間に強くなったの?」

「や、俺は弱ぇけど、気持ちの整理が着いたって言やぁいいのか…分かんねぇけど、今なら言える…気がする。」


そういや緑頭と戦ってから悩んでたやつが解決したのか??


「んだそれ。…まぁ焦凍が良いなら。聞かせてくれよ。」


言いたい時に言ってくれって言ったからな。








「そんじゃ…」




焦凍はぽつりと、短く話し始めた。

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