(先生)
「えー、今日はみんな楽しみにしてる班決めをするぞ〜。」
(美香)
「先生ー! 好きな人と組んで良いんですかー?」
(先生)
「あー、それなんだけどクジで決めることになった。 全クラス共通だからな。」
どうしよう、美香と離れちゃうかも…。
そして、それぞれみんなクジを引いた。
(先生)
「えー、1班〜、2班〜、3班 上村(彩香)、笠井(美香)、北野、篠田。」
(彩香)
「やったー!美香ー!!」
(美香)
「ん…、北野は普通だけど篠田…か。」
(彩香)
「そうだった、好きな人作れないじゃん」
(美香)
「でも北野って割とかっこいいし優しいし良いんじゃない?」
(彩香)
「私そんなに仲良くないんだよね…。」
(美香)
「いまから仲良くなればいいんだよー!」
…好きな人って、こんな風に「「作る」」ものなのかな。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!