龍我と那須雄登が4人席の空いているところに座る。
美蘭は隣に龍我で嬉しいだろうけど、私は隣に廉くん以外の男が座ることが本当に苦痛……。
周りからの視線が痛い。
それでなくても、人気な廉くんと付き合ってるのに、新入生のやつとって……ついてないなぁ
そう言うと席を立つ那須雄登。
すると、再び食堂がきゃーでは無いがガヤガヤする。
気になり入口を見ると
遠くからで何を喋っているか分からないけど廉くんと真尋ちゃんの2人が恋人のように寄り添っていた。
ガシャンっ
それを眺めていると目の前に置かれるうどん。
那須雄登は私のためにうどんを買ってきてくれた。
ぶっきらぼうで、生意気だけど、根は優しいみたい。
私は大きい口で食べれないから、ゆっくりとレンゲに入れて食べている。
でも、なかなか食べれなくてレンゲにうどんを入れたまんま固まっていると、遠くの方から視線を感じる。
すると、明らかに驚いた顔している廉くんと目が合った。
その瞬間
パクッ
思わず立ち上がる。
ガシャンっ
廉くんに見られた悔しさで思わず持っていたレンゲを器に投げて、食堂を後にする。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!