「あっもうすぐ花火始まる!私、トイレに行ってくるね」
「俺も行ってくるわ、二人に場所取り頼んでも良い?」
「うん、わかった」
「トイレ混んでるだろうから花火に遅れないよう気をつけて...」
「了解!いってきまーす!」
「よろしく!」
…
「この花火大会が終わったら、完全に受験勉強に切り替えなきゃ... そういえばこれって決起集会だったよなそれらしいこと何もしてない気がするけど... 二人もそのこと忘れてないかな...
でも今日は楽しむ日だし...」
「出久くん」
「なっ、何!」
「かっちゃんのこと、よく見てたんだね」
「じっ、実は小さい頃からかっこいいなーって思っててずっと追いかけてたんだ
でも僕みたいな何もできないタイプ一番嫌だろうから声はかけられなかったんだけど...」
「今度、声かけてみてよ」
「ええぇ!絶対嫌われるよ...」
「...出久くんみたいな人がかっちゃんには必要だと思う
かっちゃんって人に助けてって言えないから
......それにダメな私が近くにいると、かっちゃん頑張っちゃうし、、、
私が立派な人間になるまで、かっちゃんを支えてほしい
...大丈夫って言ってあげてほしい」
「綾瀬さんと爆豪くんってどういう...」
「ギリギリ間に合ったー!もう始まるぅー!!」
「女子トイレ混みすぎだって!一人で見ることになるかと思ったわ!」
「二人ともおかえり」
「あっ、綾瀬さん...!!」
「ん?」
「カウントダウン始まるよー!!」
「話の続きはあとあと!!」
5
4
3
2
1
「わー!!」
「キレー!!」
「す、すごい綺麗...!」
「何もできない僕でも助けられるかな」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。