小さい頃、あなたが隣に引っ越してきた
親の後ろに隠れて自分の名前は言わねぇ
親にすら言いたいことが言えねぇようなやつ
俺の嫌いなタイプだ
だから仲良くするつもりなんてなかった
だけど俺の隣に来て、嬉しそうな顔ですごいと言ったとき、後ろをついてくるくらいならいいかと思えた
それからだ
ずっと俺のそばを歩いてきた
いつも近くにいた
なのに...
席替えしてからあなたは変わった
学校でも家でも平気そうな顔をするようになった
いつもは寂しいって訴えてきたくせに
俺のことはもう凄くないみたいに周りのやつと同じように接してくる
俺は全国優勝して、学力も校内1位なのに...
あいつに何ができるってんだ
雄英志望
あいつは強い意志で俺らに言ってきた
無理とか駄目とかいいつつ、諦める気は全くないような様子で
そんな態度に腹が立った
前に俺がムカついて緑谷のことをデクの棒って言った時、陸部のやつらがそれを言いふらした
俺は好かれるつもりなんてねぇからそんなことはどうでもいい
ムカつくのは、あいつ...デクは、悪口を言われても言い返してこねぇくせに、
無理だなんだって言ってるくせに、
本気では雄英を諦めねぇとこだ
運動も勉強も1位の俺をバカにしたような態度で近づいてきやがって...
絶対に許さねぇ
もう二度と立ち上がれないまで叩きのめしてやる
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。