第37話

7.5 第一回上電会議
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2021/09/30 18:17







みんなの前で大恥をかいた後、俺は急いで寮に帰った

そして部屋につくと同時に膝から崩れ落ちた





今は自分のしたことを後悔している。それは綾瀬が明らかに困った表情をしてたから

好きな人のことを困らせるつもりはなかった

全部が空回りしている気がする。俺って何がしたいんだろう…

ぼーっと窓に映る夕焼けを眺める
上鳴 電気
空飛びてーなー…










無言のまま体勢も全く変えず、部屋の一部になりかけていたとき、誰かがドアをノックした

痺れた両足で懸命にドアを開けるとそこには切島と瀬呂が立っていた
上鳴 電気
切島ぁぁぁ!瀬呂ぉぉぉ!
切島 鋭児郎
お前の様子が気になってよ
瀬呂 範太
お前相当ヤバそうだな















俺は今日のことを全て話した。もちろん綾瀬のことも。
切島 鋭児郎
え!お前綾瀬のことが好きだったのか!?
瀬呂 範太
流石に気づくだろあの態度は
切島 鋭児郎
瀬呂は気づいてたのか!
瀬呂 範太
俺は結構女子たちと話したりしてたぜ、上鳴がうまくいくかどうか





上鳴 電気
…それで俺、この後告白しようと思ってたんだけどさ、、、
切島 鋭児郎
告白!?やるなぁ上鳴!見直した!
上鳴 電気
でも正直自信ねぇの。なんもかっこいいとこ見せれてねぇし、向こうの気持ちも全くわかんないしさぁ…
切島 鋭児郎
細かいことはよくわかんねぇけど俺は告白するのはかっこいいと思うぜ!そう簡単にできるもんじゃねぇ!
上鳴 電気
…かっこいいねぇー…。















上鳴 電気
瀬呂は?どう思う?









瀬呂 範太
ぶっちゃけ俺はまだ早いと思ってる
切島 鋭児郎
そうか?漢らしいと思うけどなぁ…
瀬呂 範太
確かに告白すれば、向こうも意識しだして恋愛対象として見るようになるかもしんねぇけど、俺的に綾瀬は断ったら上鳴と距離を置くと思うんだよな
上鳴 電気
ほうほう…!






瀬呂の考察はなんか的を得ている気がする。俺はあぐらをしながら床に手をつけた体勢から正座に整え直した





瀬呂 範太
それにもし仮に、後から向こうがお前のことを好きになったとしても1回断ってるってことを気にして多分何もいわないだろ?
瀬呂 範太
結果、上鳴は綾瀬と超気まずいままこれからの長い高校生活を送るってわけだ
上鳴 電気
え…
それってもしかして俺超ミスったってこと?
瀬呂 範太
ドンマイ!

ベッドの上であぐらをかいてるこいつはニタニタしながら俺の肩を強く叩いた
切島 鋭児郎
告白する前にわかって良かったじゃねぇか!ていうか瀬呂、お前すげぇな!恋愛マスターかよ
瀬呂 範太
まあな、簡単なことよ
上鳴 電気
いやよくねぇし!みんなにバレてんのにどうすんの?それに完全に忘れてたけど、綾瀬がオッケーする可能性だってあんじゃん!















瀬呂 範太
ないな
切島 鋭児郎
上鳴、それは流石にねぇわ…
上鳴 電気
お前らひどいぞ!どうせ俺がリア充になるのが悔しくてそんなこと言ってんだろ!自分たちがリア充じゃないからって!!
切島 鋭児郎
まぁまぁ落ち着けって、俺らはお前のために言ってんだ
瀬呂 範太
そうそう、それに俺彼女いるし


















上鳴 電気
へ?瀬呂もっかい言って?
切島も俺と同じように目、鼻、口全てが開いたアホみたいな顔で次の言葉を待ってた










瀬呂 範太
中学生の頃から付き合ってる彼女がいます
上鳴 電気
え、瀬呂ってどこ中だっけ?俺の知り合いいるかな?今高校生?どこ高?可愛い?
瀬呂 範太
2個上だから知らないんじゃねぇかなぁ?










「「先輩!?」」










上鳴 電気
はぁ?ふざけんなよ!お前超リア充じゃん!!
切島 鋭児郎
や、やるなぁ瀬呂…





ようやく話し出したと思ったら切島は単純なことしか言わないし
瀬呂 範太
だからまぁ上鳴よりは恋愛に詳しいと思いますけど?

こいつはとうとう俺のベッドに肘をついて横になり出すし







上鳴 電気
2人とも出ていけ!お前らなんか友達じゃねぇ!!
切島 鋭児郎
俺は経験者の貴重な意見だと思うぞ
上鳴 電気
うるせぇ!帰れぇ!
瀬呂 範太
まあ俺買い出し担当だし、マジで帰るわ
お前が振られたらまた夜来るから
とりあえず当たって砕けろだな
切島 鋭児郎
俺も元気そうなのわかったから帰るな、じゃあ頑張れよ!





反対したり、応援したりなんなんだよ…

きっとあいつらなりの気遣いなんだろうけど、今は瀬呂がお姉様とリア充だということ以外考えられねぇ!!









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