相澤side
俺は、五条さんの説明だのこいつの自己紹介だのを聞き、案内をすることに
こいつの名前は、風音あなたと言っていた
雄英の大きい廊下を歩く
さっきからなにも話していないが、当の本人はどうとも思っていなさそうだった
まあ、俺からしてもそっちの方が楽だ
うるさい奴よりも
これくらいが丁度いい
そんなことを考えて歩いていたら、突然風音が口を開いた
switchから目を離さずに聞いてくる
目線を一回こちらに向けるが、すぐにゲームに目が戻った
術式・・・・
確か呪霊を祓うときに使う限られた技とか言ってたか
それを使うのか
こんな小せえ奴が
そういえば、風音は会話することが少ないって言っていたが、想像よりも話す奴だ
どちからというと、俺の方が話さない方かもな
さっきも、風音から話しかけてきたし
俺と似たような分類なのかもな。こいつも
あ、大事なことを忘れていた
そうだった。なんで俺はこんなしょうもないことを考えていたんだ
こんなヒーローが大勢いるところに護衛だ
相当の実力があると思うんだが
実際に、オールマイトだって、完全ではないがいるにはいるんだ
安全か安全ではないかと言われれば、安全だと思う
自分の実力を知らないって意味か?
そんな奴いんのか?
いや、自分の実力を知ることに興味の有無なんて関係ないだろ
即答か
ヒーローは常に周りのことを意識しなければいけない
まぁこいつは呪術師だが、これからは呪術師よりもヒーローに近い生活をするのだ
そういうとこは、ある程度あった方が・・・
そのお前の興味ある人ってどんな奴なんだよ
こいつに気に入られるって、そいつも多分変な奴だな
その一部ってなんだよ
そう聞こうかと思ったが、教室に着いたので、やめといた
俺がそう言うと、switchの電源を少し嫌そうな顔をしながら切り、しまった
どうやら常識は人並みにあるようで安心した
気だるげな返事をした風音を待たせ、俺は教室に入った
また騒がしくなりそうだ
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。