あなたside
様子のおかしかった隊長のもとへ駆けつけた。
ピンポーン
麦「どうぞ、」
『ありがとうございます』
志摩「失礼します」
ガチャ
伊吹「隊長!」
桔梗「…見つけた、盗聴器、、」
『っ、』
振り返って麦さんの方を見る。
彼女も明らかに動揺している。
その後、桔梗さんの家を捜査しにたくさんの警察官が来て、2人を官舎に送ることになった。
『豊くん、はいどうぞ』
豊「これなに?」
『チョコレートだよ。食べて元気になってね』
頭を撫でて、メロンパン号へ乗せる
伊吹「メロンメロメロメロンパン号、しゅっぱ〜つ!」
バタン
伊吹「おい志摩ー、そんな顔してたらー、豊が不安になるだろっ!」
志摩「っ、!」
『志摩さん、あんまり気負わないでくださいね。志摩さんのせいじゃないですから。』
目を離した隙に盗聴器が仕掛けられたのは間違いない。
でも、それは私と伊吹さんが電話をかけたからで。
2人を官舎へ送り、私達もそれぞれの家へ帰った。
.
2ヶ月後
.
豊くんが官舎から、お友達と元気に登校する姿を見守る404。
手を振って見送った後、志摩さんが車を走らせる
2人が言い争いを始めかけたが、話の方向はメロンパンに虫がたかるとか、違う方向に、、、
『話ズレてません?』
志摩「いつもと同じだな」
伊吹「ふふ〜楽しいね〜」
ここで入電。
何やら遺体が発見されたみたいだ。
.
遺体は指三本が切られていて、胸にはキリストのチャームが付けられていた。
その時、捜査一課の刈谷さんがやってきた。
刈谷「あ、お前らこの前刑事局長の息子と一緒に来た、」
伊吹「はい、機捜の伊吹です」
『同じく4機捜の如月です』
「『志摩(さん)の相棒の。』」
刈谷「よくも志摩と組めたな」
「香坂の件は…」『香坂刑事の件は…』
志摩「いいからいいから。言わなくていーよ」
2人で刈谷さんに立ち向かおうとすると、腕を引かれ止められた。
『え、でも、』
志摩「いいんだ。今更言ってもしょうがないだろ。それに、」
『っあ、ごめんなさい、』
志摩「いいよ。捜査優先で行こ」
『はい!』
そりゃそうだ。香坂さんの件については、志摩さんはある意味掘り返されたくないことだろう。
自分が声をかけていれば、そう何度も後悔している。
刈谷さんに、また何か言われるだけだ。
ごめんなさい、志摩さん。
刈谷「捜査一課の刈谷だ!ここはこれから捜査一課の担当になる!
わかった情報は、機捜ではなく、俺に直接伝えるように!!」
『声おっきぃ、』
伊吹「感じ悪〜っ!」
志摩「やけに早いな、初動捜査すっ飛ばすなんて。」
「これはただの殺人事件じゃない。
未解決の、連続猟奇殺人だ。」
『連続、、、』
.
捜査会議は、伊吹さんが急に大きい声出すからびっくり。
『伊吹さんシー!』
伊吹「えっ?あぁごめん、笑」
『もう、、』
会議が終わり、移動しようとすると刈谷さんに声をかけられた。
アッシーて何?古いんですけど、、、笑
機捜車に移動中
『っあ、待ってください、
刈谷さんたち乗るってことですよね?』
志摩「まぁ、そうなるな」
『後部座席で隣座るとか気まずすぎるんですけど、、、(涙)』
志摩「、、、そうだな、
伊吹が隣だといつ噛み付くか分からないし、俺が隣だと…」
『それはそうですよね、、、
我慢しときます、、、』
志摩「ごめんな、」
『いえ、』
気まずすぎるメロンパン号。
隣からの視線がすっっっごく怖い。
刈谷「お前、」
『っはい、!』
刈谷「いつから機捜に入った?」
『つ、ついこの間で、、
ずっと福岡で交番勤務だったんですけど、桔梗隊長に呼ばれてこちらへ異動になりました、』
刈谷「あの女隊長か。
あいつが香坂の件で初動捜査に当たったんだよな。だいたい…」
『それ以上言わないでください』
刈谷「は?」
『桔梗隊長は私の事を分かってくれています。隊長がいなければ機捜になんてなれなかったし、隊長はすごく強くて、優しくて、かっこいい人です。私の憧れです。
それ以上言ったら許しません、、!』
はっ!なんてことを!!!
『す、すみませんいきなり!!!ごめんなさい!!』
刈谷「ふん、女のくせに度胸はあるんだな。」
『女のくせって、それ1番嫌な…』
刈谷「ほんのちょっとだけ見直したって意味だ!」
いつの間にか着いていたUDIラボで、彼らはメロンパン号を降りて行った。
伊吹「あなたちゃん、かっこよかったよ」
『へ?』
志摩「刈谷にあんなにガツガツ行く女性は初めて見たな。」
『隊長のこと言われたのと、女性だからって言われたのにすごく腹が立ってしまって、、、
てか聞いてたなら助けて下さいよ!!!怖かったんですからね!!!(涙)』
伊吹「ごめんごめん〜」
伊吹さんが後部座席の隣に座って、ぎゅっと抱きしめてくれた。
伊吹「よしよし、」
『子供扱いはやめてくださいね?』
伊吹「あなたちゃんのこと子供として見たことないけどな?」
『ならいいです!』
志摩「いいんだ。笑」
伊吹「あっ!」
『ん?』
伊吹「刈谷資料置いてってる〜見ーちゃお」
志摩「バレないように戻せよ。」
伊吹「合点承知之助〜」
『志摩さん、誰かいますよ?』
志摩「ん?」
ぬいぐるみを持った、男の人。
「メロンパン1個ください!おいくらですか?」
志摩「すみません、これ警察車両なんです。」
「え!警察の車だって!」
伊吹「あなたちゃん!志摩!」
志摩「はいごめんなさいー。」
『伊吹さんどうしたんですか?』
伊吹「堀内の事件を担当してた当時の刑事が茨城県警の蒲郡慈夫」
『がまごおり、、』
志摩「ガマさん、伊吹の恩人の、、!」
伊吹「YES!ガマさん!!」
急遽、刈谷さん達を待たずに蒲郡さんのお家へレッツゴー
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。