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2021/01/08

第29話

嫉妬
志摩side













伊吹にハムちゃんを連れてくるように頼み、俺とあなたで外に出て待っていた。
あなたの視線の先には、仲良さそうな2人。あなたはすごく苦しそうな顔をしている。







あなたは伊吹のことが好きなのか?



なんて、聞けなくて。







そのままあなたは2人を避けるように、芝浦署へ留まった。





.

ハムちゃんを官舎まで送り、分駐所へ車を走らせる。







伊吹「さっきのあなたちゃん、なんか悩んでるような顔してたよね」

『気付いてたのか、』

伊吹「ん、志摩がそういうってことはほんとに何かあったの?」





つい口を滑らせてしまったことに後悔しながらも、別に俺は知ってる訳じゃなくお前と同様気付いただけだと伝える





伊吹「何があったか、聞いてみよ」

『それはやめた方がいいと思うぞ』





恋愛が絡んでることは、俺には分かりきっていた。
あなたが伊吹を好きなら、2人は和解して結ばれることになるだろう。

…それを避けるための、俺なりの卑怯すぎるやり方だった。







分駐所に着くと、玄関前で誰かが倒れていた





『ちょっと待て、あれは』

伊吹「あなたちゃん!」










伊吹がいつものトップスピードで駆け寄る。




伊吹「あなたちゃん!あなたちゃん!」

『あなた!あなたっ!』





するとうっすらとあなたが目を開けた





佐野「…っ、」

伊吹「大丈夫?」

佐野「…っごめ、なさ、っ」

『とりあえず、中に入ろう』







伊吹に車を移動してもらうように頼み、俺はあなたを抱えて中に入った

本当は伊吹でも良かったけど、あなたが嫌だったらと考えた。









あなたを仮眠室のベッドに寝かせ、戻ってきた伊吹に隊長を呼んでくるように伝えた

多分、女性特有のあれだと思ったから。
そういうのは女性に任せるべきだと思った。







伊吹と隊長を待つ間、あなたは苦しそうに顔をゆがめ、布団をぎゅっと握りしめていた。すごくシワができるほどに。




『辛いな、無理しなくていいぞ』

佐野「グスッ、、ごめんなさい、っ」

『何か、して欲しいことはあるか?』

佐野「…ぎゅー、してください、」






予想外の答えに驚いた。そして可愛すぎるあなたの要望に応えてあげるため、
布団に入って、ぎゅっと抱きしめてあげた。そして腰のあたりを摩ってあげる




あなたはずっと泣いている。メンタルがボロボロになったのだろう。今まで付き合った人達から、少しは学んでいる




泣き声が段々と小さくなって、気付けば俺の胸の中であなたは眠っていた。

それを伺ったように仮眠室に入ってきた隊長






桔梗「あなた大丈夫そう?」

『すごく辛そうです。今までこういうことあまりなかったんですけどね、』

桔梗「色々あって疲れが溜まっていたから余計に酷くなったのかも。横向きで足を曲げるとお腹に力が入らなくて少しだけ痛みが和らぐはずよ」






隊長に言われた通りにする。






桔梗「薬が効かない場合もあるからね。」

『そういう時、どうするんですか』

桔梗「とにかく痛みを和らげるために温めるしかないわ。それでも数日経てば徐々に引いてくる。その数日、辛い思いをするのは変わらないけれど。」

『そうですか。』







女性はつくづく、大変だと思った。








桔梗「それから、さっきまで泣いてたみたいだけど目が覚めてからも泣き続けるかも。その時は優しく対応してあげるのが1番よ。
志摩、家に連れて行って看病してあげたら?」

『あなたが良ければそうします。』

桔梗「伊吹はどうする?」

『帰らせますかね、一応密行終わったんで』

桔梗「伝えておくわ。」









隊長が部屋を出ていき、伊吹が代わりに入ってきた。





伊吹「俺、あなたちゃんに何かしちゃったかな、」

『…』

伊吹「すっげー避けられてた気がする。」

『…そうだな、』

伊吹「考えて、わかんなかったら教えて。それまで自分で考える。」

『おう。なるべく早い方がいいかもな』

伊吹「…そっか。じゃあなたちゃんのことよろしくね」

『了解。』








それから数分後、あなたが目を覚ました




佐野「しま、さん、、」

『あなた、俺の家来るか?』

佐野「…行きます、」








我ながらずるい男だと思った。
隊長から言われる以前に、彼女の弱みに漬け込んで、俺の家に連れて帰るなんて。

それでも今は、彼女の体調が1番だ。









家に来るまでも、歩いて帰るのは大変そうだったからタクシーを呼んだ。
家にあげると、それまで我慢していたからか俺に倒れ込んできた






『おっ、と、大丈夫か』

佐野「ぅぅっ、いた、ぃ、」

『ベッド行こう、』







頑張って寝室まで連れてきて、彼女を寝かせる








『あなた、薬は?』

佐野「効くものがないので持ってないです。それに今までこんなに酷くなったことなくて、」

『そっか。』






隊長の言っていたことがドンピシャだったことに少し驚き、とりあえず温めてあげようと自分も布団に入る。





佐野「志摩さん、さっきみたいにしていいですか」

『もちろん。』


抱きしめて、背中を摩ってあげて、とにかく寝かせてあげようと思った。眠れば痛みを感じる時間も少なくなると思う。





今は夏の時期だから彼女も寝ながら汗をかいていた。
少しだけ布団から抜けて、濡らしたタオルを持ってきて戻ると、あなたが泣いていた




『あなた、大丈夫か?』

佐野「グスッ、、志摩さんいなくて、っ、寂しかった、っ、、」

『ごめんな、』





またぎゅっと抱きしめてあげた。そんなの、可愛すぎてどうにかなりそうだ。









汗を拭いてあげて、着替えさせてあげようと思ったが彼女の服がない。俺の持っていた服を貸してあげた




俺はVネックのシャツが多いから、1番小さい服を貸してあげても鎖骨が見えて理性が飛びそうになる。
彼女はそんなこと考えてることも知らず、また布団に入って俺を抱きしめる。






俺はハムちゃんに嫉妬してるあなたが想ってる伊吹に嫉妬してるんだな。何だこの複雑な関係。


伊吹のいない、この時だけは
この子を独り占めさせてくれ。なんて思いながら彼女の頭を優しく撫でた。















作者です!
活動報告の第10話必ず見てください!お願いします🙇‍♂️