あなたside
エトリはその場で亡くなった。機捜車に乗っていた隊員も火傷を負った。
次の日、4機捜のメンバーと糸巻さんで、会議を行った。
成川くんへの事情聴取で、久住について聞くことを決めた。
桔梗「九重、陣馬さん、任せていい?」
「「はい」」
桔梗「志摩と伊吹と(名前)は裏付け捜査に動いて」
「「『はい!』」」
桔梗「糸巻も、サポート頼める?」
糸巻「もちろんです」
桔梗「みんな、昨日から休み無しになっちゃうけど大丈夫?」
伊吹「何言ってんすか!」
陣馬「被疑者と隊員、3人もやられてんだ」
九重「白昼堂々の爆弾による殺人。治安維持に対する挑戦とも受け取れます」
『それに、チャンスは今しかないかもしれません。』
志摩「絶対に犯人を捕まえる」
伊吹「待ってろよ、クズ野郎」
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404の3人で、成川くんの証言から知り得た池袋のシェアオフィスへと行く。
志摩「警察だ。久住ってのはどの人?」
伊吹「隠してもいいことないよ〜」
店員「昨日、レンタルロッカーの荷物全部引きあげて、当分は来ないって、」
伊吹さんが店員さんの匂いを嗅いでいる。
伊吹「…お前やってんな?」
店員「え、?」
志摩さんがカウンターの中を探り、中からケースを取り出した。
『…ドーナツEP、』
伊吹「お前シャブもやってんのか、」
店員「、まぁ、笑」
伊吹「ドーナツEP持ってるやつ全員出せ!!!」
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桔梗さんから電話があり、伊吹さんと志摩さんはRECの家へ、
私は芝浦署へ向かった。
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私が芝浦署に着くと、桔梗さんと陣馬さん糸巻さんがいた。
桔梗「あなただけには、先に伝えておくわ」
『…はい?』
桔梗「九重を機捜から外す。」
『え、』
桔梗「上からの命令よ。あなたはこれから陣馬さんと組んで。401として。」
何も言い返せなかった。いや、桔梗さんに言い返しても無駄だってことは分かってた
桔梗さんと谷山さんが駐車場へ向かうのを、ぼーっと見つめることしかできなくて。
陣馬「大丈夫か?」
『…私、、私、行かなきゃ、』
陣馬さんを置いて、駐車場へ走り出していた。
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九重「隊長どういうことですか!私を機捜から外すって、
成川をはじめに逃がしたのが自分で、そのせいでエトリが殺されたからですか?」
桔梗「そうじゃない」
谷山「上の指示だ。」
桔梗「キャリアに傷がつくことを心配されてる」
九重「…父ですか?」
少し、会話を聞いてしまった。
桔梗さんと谷山さんが、記者の方を連れて向こうへ行ったところで、世人の元へ行く。
九重「…(名前)!?」
『世人、っ、』
私がいることに驚いた世人は、涙を流している私を見てさらに驚いていた。
涙が止まらなくて、拭っても拭っても流れてくる。
九重「落ち着いて、」
『あぁぁ、世人の前では泣きたくなかったのに、っ、』
九重「、やめてよ、俺まで泣いちゃうって、」
『っごめん、』
世人を真っ直ぐ見つめる。
『絶対、また一緒に仕事しようね』
九重「うん。絶対」
『機捜で私が頑張るから』
九重「俺の分もよろしく。俺も向こうで頑張る」
世人と別れて、署の中に戻る。
陣馬さんたちと3人で話していると、伊吹さんと志摩さんが戻ってきた。
伊吹「あれ、九ちゃんは?」
陣馬「…九重は、機捜じゃなくなった。」
伊吹「は?」
陣馬「これから、あなたと俺で401として活動する。」
2人も信じられないって様子だったけど、決まってしまったことは変えられなくて。
2人はそのまま、豊くん達の元へ向かっていった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!