ホシ君は目を大きく開けてこちらを見て、
私の口から飛び出した、知らないという
言葉に驚きを隠せていなかった。
そんなホシ君を前にとにかく
平常を保とうとする私。
その場は急に氷のように固まってしまった。
でも数分の、沈黙を破ったのはホシ君だった。
後付けるように知らないという部分を強調すると
やー…僕達もまだまだだな…
と言って、もう一度黙り込んでしまう。
選択を、間違ったかな…
そんな焦りが少しずつ押し寄せてくる。
Caratだと言う事を正直に言おうとした時だった。
聞き間違えだろうか。
信じられないという感情を
全面に出す私と
たくさんのCaratを惚れさせた可愛らしい
笑顔でいるホシ君。
まるでさっきと逆の状況で、
今度は私が黙る番だった。
けど、限界が来たのは私だった。
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第14話 ep.14
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。