もう一度見返し初めて、やっと中間に
たどり着いた時、一つのメッセージに
目が止まった。
その人の名前はs.kとだけで、
アイコンも口元だけの写真。
それでも、メッセージから人の良さが
滲み出ていた。
ユンの言ってることは頭の中では
分かっているけど、それでもこの人が
気になって仕方なかった。
ほらほら、と急かすユンを片目に
s.kさんに返信する。
"「s.kさん、こんにちは。
メッセージありがとうございます。
私も一度お会いしてみたいです。
今度の休日のどちらか空いていますか?」"
ユンは一度背伸びをすると、
帰るわ。とだけ言って、席を立った。
私もじゃぁねと適当に手を降った。
カフェには私しか居なくなった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。