第28話

巫女と魔法使いの絆
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2019/05/12 15:27
あらすじ

大蛇の姿に変身したザガロ、霊夢も
負けずに攻防を繰り広げるが、
ザガロの炎道『ファイヤーロード』を
受けてしまい、医者から植物人間
と測定され、絶望する魔理沙達の前に
ミカエラがやってきた。ミカエラは
霊夢をこの世に連れ戻すのを
手伝うと言い出した。

ーーーーーーーーーーーー

魔理沙「そんなことできるのか!?」

ミカエラ「ただし、とても危険な
方法だ、それでもいいか?」

早苗「どんな方法ですか?」

ミカエラ「魔理沙が私の力で幽体離脱し、
あの世に逝って霊夢を連れ戻す。
どうする?やるか?」

魔理沙「もちろんやってやる!霊夢の為なら
例え地獄でも天国でも助けに行く!」

魔理沙は霊夢のために、何の躊躇もなく
決意した。危険だとわかっていて。


魔理沙「ところでお前、何で私達に
協力してくれるんだ?敵同士じゃ
ねぇのか?」

ミカエラ「霊夢はダークネスリーグで
私を負かしたあのアイクに勝った。
次に霊夢を倒すのは私だからな。
それと………」

ミカエラは背を向け、恥ずかしそうに
言った。

ミカエラ「…お前らの事……ちょっとだけ
気に入ったしな……?」

紫「ふふっ」

早苗「ミカエラさん……」

魔理沙「それじゃ、ミカエラ頼む!」

ミカエラ「任せろ。」

ミカエラは、鎌を魔理沙の胸元に
突き立て、魂を取り出した。
そしてそれを何処かへ飛ばした。

紫「魔理沙……」

残された人達は魔理沙が霊夢を連れ戻す
事を祈るしかなかった。

ーーーーーーーーーー

魔理沙「………ここは?」

魔理沙が気がつくと、目の前には
赤くて不気味な何もない空間が
広がった。

???「ねぇ、貴方は誰?」

後ろから声がして、振り向くと、
霊夢にそっくりな幼い少女がいた。

魔理沙「私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだ。」

???「きりさめ......まりさ....?変な名前、
私はリンダ・メノム、リンダって呼んでね。」

魔理沙「リンダ……?ダークネスギルドの?」

リンダ「そうよ、でも元はシャインギルドに
いたんだけど、あそこ、自分が常に正しいと
言い張って嫌なの、お母さんもお父さんも
大嫌い!だからこっそりダークネスギルドに
来ちゃった!そしたらね、マリオって子が
話しかけてきてくれたの!」

魔理沙「……!?(この子ってまさか!?)」

リンダ「でねでね?マリオのお父さんとお母さん
に私の新しいお父さんとお母さんを紹介して
くれたの。二人ともちょっと厳しかったけど
とても優しかったよ!マリオにはね、
双子の弟のルイージがいてね?
友達のザガロとレイもいたよ、みんな
優しくて大好きだったんだ!いじめっ子も
追っ払ってくれるし、悪い大人達からも
助けてくれたんだ!ほん……とう…に
だい…す……き…だったよ。」

最初こそ明るい声で話してたが、
徐々に泣きそうになり、ついに
泣き出してしまった。

リンダ「皆ぁ…何処行ったの……?
寂しいよ……。会いたいよぉ……。」

魔理沙「リンダ……」

すると魔理沙は優しく微笑む

魔理沙「リンダ……大丈夫だ…君は
もう一人じゃない、今君は、博麗の
巫女、博麗霊夢として生まれ変わって
いるんだ。だから寂しくないんだぜ!」

リンダ「本当.…?」

魔理沙「あぁ、霊夢は私の大親友でな、
異変って言う悪い出来事を解決したり
悪い奴らをやっつけるんだぜ!お前も
これから、博麗霊夢として生まれ変わって、
たくさん仲間ができて、美味い飯食って、
弾幕ごっこして、異変解決する!
これから寂しくなくなるんだぜ!」

リンダ「魔理沙……ありがとう!
大好き………!私、生まれ変わったら、
魔理沙と友達になる!待っててね!」

魔理沙「おう!まってるぜ!」

リンダ「ありがとう……。」

リンダの体が光だし、魔理沙の目が眩んだ。
そして白い光の中で……












魔理沙、いつもありがとう



























魔理沙「………ん」

魔理沙が気がつくと、現実世界に
戻ってきていた。

そして


霊夢「……うぅ」

皆「!?」

霊夢「魔理沙、おはよう。」

魔理沙「霊夢……!」

魔理沙は何も言わずに霊夢を強く抱きしめた。

魔理沙「霊夢……おはよう!」

紫達も泣きながら一斉に霊夢を
抱きしめる。

早苗「霊夢、良かった…!」

紫「……霊夢、おかえりなさい。」

ミカエラ「………(羨ましい奴らだ…
私なんか忌み子だったのに…。)」

霊夢「全部、思い出した……マリオは
前世、親友だったこと!」

魔理沙「やっぱりリンダの生まれ変わり
だったんだ!」

霊夢「……魔理沙、ありがとう!大好き!」

魔理沙「私も大好きだぜ!」

ーーーーーーーーーーーーーーーー

ザガロ「…………。」

一方その頃、ザガロはただ何も言わずに
目を閉じ、オーラを放っていた。
しかし、そのオーラはいつもの
青ではなく、赤黒く不気味だった。

ザガロ「ハァァァァァァァァァァ!!!!」

ザガロは叫び、オーラの強さを増し、
青かった服は黒くなり、肌全身も
白く変色し、髪も黒くなり、目の
結膜も充血したように真っ赤に染まった。

ザガロ「……ブラウ……絶対に許さねぇ!」

続く

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