第35話

蒼き光との決戦
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2019/07/31 15:03
あらすじ

皆の思いが魔理沙を進化させ、
新たな姿となった。ルイージの闇の力を
究極魔法で打ちはらい、激しい衝撃で
ディメンション・ホールもろとも吹き飛ぶが、
魔理沙はルイージに僅差で勝利したのだった。

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霊夢「ありがとう、魔理沙。」

魔理沙「お安い御用だぜ!」

シューン

魔理沙「あれ、元に戻った?」

紫「戦闘が終わったからでしょうね。」

ルイージ「............!」

霊夢達が会話をしている中、ルイージは
意識を取り戻した。そこで魔理沙が
声をかける。

魔理沙「お、ルイージ、目ぇ覚めたか?」

ルイージ「.........。」

ルイージは魔理沙を無視してすぐ側に
落ちてある暗黒大魔砲のスペルカードを
拾おうとすると、その前に魔理沙が先に
拾い、ルイージに差し出す。

ルイージ「.........。」

魔理沙「ほら」

ルイージ「...........チッ」

パシィッ

ルイージはお礼も無しに、乱暴にカードを
受け取り、すぐにしまった。

霊夢「ちょっと、お礼も無し?」

ザガロ「ルイージ、お礼くらい言えよな?」

ルイージ「.....自分で拾える。」

ルイージ「.....兄さん、次元空間を。」

マリオ「.......仕方ないな。」

マリオは次元空間を出し、ルイージは中に
入り、姿を消した。

マリオ「.......すまないな、手間の掛かる弟で、
我が代わりに言おう、感謝する。」

魔理沙「いいって事よ!」

ザガロ「霊夢、明日、試練やり直しスタートな!」

霊夢「もちろんよ、今度は負けないわよ!」

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ザガロ「さっそく使うぜ、このカード!」

そう言って魔理沙が作ったスペルカードを
取り出し、霊夢に見せつける。

ザガロ「スペルカード発動!
魔天生符『エクスプロージョン・リバース』」

そう叫ぶと、ザガロの体から虹色がかかった
青いオーラが湧き出て、ザガロを包み込む。
やがて、オーラは弾け飛び、そこには、
金髪だった髪は、先の部分だけ青、紫、緑、
ピンク、赤、何色ものにも変色し、上の
服は無くなり、ルイージの時のように
黒のタンクトップのようなものを着ている
ザガロであった。

ザガロ「炎命の魔天神 ザガロ・グランブルー!」

霊夢「炎命の魔天神 ザガロ・グランブルー、
悪くない名前ね。」

アロエ「いくで!よーい、スタート!」

ザガロ「スペルカード発動!
炎符『フレイムブロー』」

青い炎の弾幕を出し、霊夢に命中するが
霧が晴れると、無傷どころか、夢想変化
で変身していた。

ザガロ「ぐはっ!?」

霊夢「あんたの今までのスピードは
どこにいったのかしら?」

いつの間にザガロの懐に潜り込み、
腹に強力な蹴りを入れている霊夢が
不敵に笑っていた。

ザガロ「このっ!」

霊夢「はっ!」

ザガロは霊夢に殴りかかろうとするが、
逆に殴られて、後退して膝をついた

ザガロ「スペルカード発動!
炎魔『ブラストホールド』」

人魂のような色とりどりの炎
を右手から繰り出す。

霊夢「スペルカード発動!
奥義『滅尽覇斬』」

両手から刀を出し、ザガロの炎を
斬り裂いてザガロも斬りつけた。

ザガロ「こいつ!前より全然強いじゃねーか!」

ザガロ「スペルカード発動!
衝撃『ハードインパクト』」

金の槍を取り出すと、刃を地面に突き刺し、
ヒビ割れの隙間から火の玉が飛び出し、
ついに霊夢に直撃し、爆発した。

霊夢「ぐぅぅ!」

ザガロ「覇道『エンペラーロード』」

ザガロの槍から虹色の炎が飛び出し、
道を作り、霊夢を囲むと、彼女の目の前から
虹色の炎が迫ってきた。

霊夢「まだまだぁ!鉄壁『百重ウォール』」

百重ウォールで炎を防ぎ、炎は百重ウォール
が砕け散ると同時に消えていった。

ザガロ「これも凌がれただと!?
面白え!もっとかかって来やがれ!」

霊夢「霊符『夢想封印』」

霊夢は大量の弾幕でザガロをねらい撃とうと
するが、ザガロは余裕でかわす。

ザガロ「どうだ、俺の方が断然速く、強いんだよ」

霊夢「やられっぱなしな癖によく言うわね?」

ザガロ「こんな傷直ぐに治せるぜ?
再生『ゴッド・リブート』」

ザガロの傷が一瞬で消えてしまった。

ザガロ「さぁ、そろそろ.....かな」

そう言うと、突然ザガロが青い炎に包まれた。
やがて炎は大きくなっていき、炎が消えて
なくなると、そこには、胸には青い宝石
がはめてある金の鎧をつけており、両手に
は一本一本の指に違う色の長い爪があり、
白い腹に青い背中、そして顔も青く、
目も青く輝かせ、背中には七色の翼が
付いており、真ん中には青い炎が灯っていて、
頭には青い宝石がはまった金の兜のようなもの
を被っている巨大な蛇だった。

ザガロ「俺の全力、応えてみせるからな!」

ザガロ「ハァァァァァァァ」

ザガロは大量の炎を飛ばし、霊夢に着弾
させて大爆発を起こす。

霊夢「きゃあああああああ!」

ザガロ「てやぁぁぁ!」

今度は尻尾を振り回して攻撃する。霊夢は
あまりの勢いで吹き飛んでいってしまった。

ザガロ「これで終わりだと思うなよ?」

そこからさらに、爪を掲げて霊夢に
振り下ろすが、霊夢はギリギリで体を
転がしてかわす。

ザガロ「爆炎『エクスプロージョン・ノヴァ』」

霊夢「!」

ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!

上から魔法陣が出現し、そこから七色の巨大な火球
が落下し、地面に落ちると大爆発した。

やがて、爆発で発生した煙が晴れると、
霊夢がボロボロになって倒れていた。輝いていた
衣も光を止めてしまっている。

ザガロ「.........。」

魔理沙「嘘だろ.....!?」

早苗「また......!?」

アロエ「そこまで、勝者、ザガr...」

ザガロ「待て」

アロエ「?」

アロエが審判を下す前にザガロが止めに入った。
そして、霊夢を見て、一喝する。

ザガロ「霊夢、お前の力はこんなものだったか?
俺は全力で応えるといったはずだぜ?だから、
お前もお前の全力を見せてみろ!お前は
何のためにこの世界に来たんだ!大異変を
解決する為だろ!ここで倒れるようじゃ、
博麗の巫女の名が泣くな!」

霊夢「........わ、私は......私は........博麗の
...巫女....大異変を.....解決して......また、
皆で....笑いたい.......!」

すると、霊夢が赤い光に飲み込まれ、
やがて光が飛び散ると、灰色のブラウス、
青いスカーフに前よりも短い灰色のスカート、
黒タイツ、頭のリボンと袖は無く、
髪は髪は赤く、瞳が青緑の霊夢が立っていた。

ザガロ「また進化したのか!」

霊夢「ダークネスギルドの力を吸収して
進化した、轟天博麗神と言ったところかしらね?」

ザガロ「それがどうした!
爆炎『エクスプロージョン・ノヴァ』」

再び巨大な火球を放ち、霊夢を焼き尽くそう
とするが、霊夢は片手でパンチで打ち消した。

ザガロ「馬鹿な........!」

霊夢「大闇符『夢想封印・破』」

赤い炎のような弾幕を大量に飛ばし、
ザガロに全て命中させた。

ザガロ「......この程度、直ぐに治せる!
再生『ゴッド・リブート』」

ザガロは体にできた傷を治そうとするが、

ドォォォン

霊夢「まだ夢想封印・破は終わっていないわよ?」

ザガロ「追加ダメージか!」

ザガロは遥か上空を飛んで口から赤いエネルギー
を溜め、放とうとする。

ザガロ「表裏『リバース・リベンジ』」

チャージを終え、ついにリバース・リベンジを
放ったザガロ。対する霊夢は両手を前に出し、
赤いエネルギーを溜め始める。

霊夢「スペルカード発動!
霊符『夢想封印・極』」

霊夢も夢想封印・極でザガロの攻撃に
対抗する。そして、二つの技が激突し、大きな
地震が起きる。最初こそ互角だったが、徐々に
霊夢がザガロを押し出し、見事攻撃が命中した。

ザガロ「グアァァァァァァァァァァァァァ!!」

光線を浴びてボロボロになったザガロが、
なんとか持ち堪えている。

ザガロ「(恐らく、回復をしようとしても
霊夢はそれを許さないだろう.....俺の体力も
そろそろ限界だし、次で決める。)」

霊夢「(......この姿になったのはいいけど、
もうボロボロなのは変わらないし、
次こそは本当に終わりだわ.....。
次で決着をつけるわよ!)」


ザガロは、巨大な青い魔方陣を出現させ、
そこから七色の巨大なエネルギー弾を
生成する。霊夢は七色のお札を大量に生成し、
それを輝かせ、ザガロに上の部分が向くように
横にして構える。お互いの弾幕が最大まで
輝いた瞬間、二人は叫ぶ。

ザガロ「爆炎『エクスプロージョン・ノヴァ』」

霊夢「霊符『夢想封印・神』」

ついにザガロの弾幕が魔方陣から放たれ、
霊夢の弾幕も一斉に肥大し、七色の光を
纏って放たれる。

ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォン

皆「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

物凄い爆発で、周囲の人間が風圧で
吹き飛ばされそうになりながらも
必死で、踏ん張っていると、発生した
霧が晴れ、ザガロと霊夢の姿が露わになる。

霊夢「...........。」

ザガロ「..............!」

シュゥゥゥゥゥゥゥ

ドッ

なんと、ザガロが元の姿にもどり、
その場に倒れ込んだ。









アロエ「そ、そこまで!し、勝者、博麗霊夢!」

ワァァァァァァァ

魔理沙達だけではなく、偶然見かけた
一般人達もいつのまにか観戦していた。
そして、思わぬ行方に皆、驚きを
隠せず、唖然としている者達もいた。

ザガロ「........負けた.......魔天神の力を得た
俺が........負けた........。」

ザガロはゆっくりと上体を起こした。

ザガロ「........あれ......おかしいな......
意味わかんね......俺は負けた.....ただそれだけ
なのになんで.......なんで視界がぼやけてんだ...?」

アロエ「ザガロ.......ええんや....悔しかったら
泣けばええやろ?スッキリするで?」

ザガロ「.......え」

ザガロは自分が涙を流している事に
気づいていなかったのか、自分の顔を
手で軽く触れる。

ザガロ「......全くよー.......情けねーよなぁ....?
......神様の癖に.....泣くなんて.....。」

霊夢「結局、人も神も同じなんじゃない?
泣いたり、笑ったり、時には勘違いして
怒ったり、人間も一緒よ。」

魔理沙「勝つ事もあれば負ける事だって
あるんだ、神様だからって必ず勝てる
訳じゃないんだ。それに、神様は一人
だけじゃない、沢山いるんだよ、大昔からな」

ザガロ「.....そうか......結局.....俺はお前らと
一緒だな.....ていうか、それ全部ルイージに
言えばいいじゃねーか。」

紫「貴方にも言う必要はあるからよ。」

ザガロ「........もう、何も言えないや」

ザガロはそう言って立ち上がった。

ザガロ「霊夢、これ、俺のカオスダイヤモンド
だ、なくすんじゃねーぞ?大事なもんだからな!」

涙を拭き、元気を取り戻したザガロは、
霊夢に青のカオスダイヤモンドを渡した。

霊夢「これで5つ目、後二つってところね」

アロエ「ほな、ザガロに勝った記念や!
パーっと宴会するで!」

ザガロ「お、いいな!」

霊夢「また、飲みまくるわよ!」

魔理沙「たらふく食ってやる!」

早苗「幻想郷についていっぱい語りましょう!」


続く

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