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ふにゃりと笑って
こちらに携帯の画面を見せる。
液晶画面に映る1月1日 0:00の文字。
待ち受けは私の笑ってる写真。
恥ずかしいからやめてって言ったのに…
携帯を取ろうと手を伸ばしたら
その手を取られてぐい、と引っ張られた。
彼の腕の中は
何よりも居心地のいい場所。
自然と頬が緩んだ。
頬に手を添えて微笑むと
彼はそっと私の唇に触れた。
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隣に座った彼が顔を覗き込んできて
きゅ、と鼻をつまんでくる。
時刻は23:50。
年明けよりも眠気が先に来たようだ。
返事よりも先に欠伸が出そう。
こくり、こくり
船を漕いでいた私の頭を
彼の肩にもたれ掛かるように優しく動かされて
右手は温かい彼の手の中に。
すぐ側からハニの笑い声が聞こえる。
私の頭の上に、こてんと頭を乗せて
その重みを感じながら瞼を閉じる。
返事をするよりも先に
私の意識は夢の中に落ちていった。
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寒い両手を擦り合わせていると
片手を取られて指を絡ませたあと
そのまま彼のポケットの中に収まった。
もうじきあの水平線から日が昇る。
ことし最初の朝日。
隣を見上げれば
口角を上げて愛おしそうにこちらを見るジスがいた。
防波堤に座って
じっとその先を見つめた。
燃えたように赤い空。
真っ直ぐ線を引くように
登ってきた太陽が水面と空を割っていく。
ぎゅ、と握りしめた彼の手は
それに応えるように強く握り返した。
空を紅く反射した瞳が
ゆっくりと近づく。
柔らかく笑って反対の手を頬に添えた。
願いを込めて
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ご挨拶が遅くなりましたが
あけましておめでとうございます。
もう2022年だということに、未だ驚きを隠せずにいますㅎ
去年はどんな年になりましたでしょうか。
正直
社会情勢的にプラスなニュースは少なくて
日々苦労されている方のほうが多かったように思いますが、
いい年になった方もそうでない方にとっても
意味のある一年になったはずです。
私個人としても色々なことがあって
何度も何度も新しい感情に出会ったような感じです。
ここでの執筆も
ただの趣味の一環にも関わらずたくさんの方に読んでいただけるようになって
恐縮ながらも有り難い思いです。
これからも
誰かの気持ちに寄り添えるような文章を書いていけたら幸いです。
2022年はもっとたくさんのいいことが
みなさんの歩く先で出会えますように。
暖かい春を待ちましょう。
비
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。