第30話

何故、そんなにも君は⑦/wonwoo
8,179
2021/08/11 01:55






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賑やかな車内。



1番後ろに座っているから
前で楽しそうに話すソアとジョンハン先輩、
それからハンソルくんが見える。






右隣には本を読むウォヌさん。



学校以外で会うのは初めてだから妙に緊張する…



話したい、
けどなんて声をかけよう。








wonwoo
wonwoo
あなたちゃん
me
わっ、はい!




突然隣から声をかけられて肩が跳ねた。


ばっとウォヌさんの方を向くと、
楽しそうに目を細めて笑っている。




少し恥ずかしくなって下を向いた。




me
何でしょう…
wonwoo
wonwoo
びっくりした?俺がいるの
me
あ、はい
メンバー聞いてなかったので
wonwoo
wonwoo
ミンギュに黙っといてって
言ったからね





え?



顔を上げると悪戯に笑う彼。


きゅっと心臓が握られたような、そんな感覚。








wonwoo
wonwoo
あなたちゃん
ほんと面白いね、
wonwoo
wonwoo
顔に全部出てるよ
me
へ!?
wonwoo
wonwoo
ㅋㅋㅋ





恥ずかしくなって、
顔に手を当ててながら視線を前に戻した。



落ち着け、落ち着け……





wonwoo
wonwoo
ねぇ



ふい、と横から指が伸びてきて、

右目の下にとんとん、と触れる。






me
ひゃ、
wonwoo
wonwoo
あんま寝てないの?
wonwoo
wonwoo
ちょっとクマ出てる
me
…そんな感じです、かね




ふぅん、


納得したようにそう言って指が離れる。





離れていく指を目で追うように視線を動かせば、真っ直ぐにこちらを見るウォヌさんと目が合った。




ふっ、と笑ってまた本を目を落とす。



そして、さっきよりも少し近くに座り直した。






肩と肩が触れる距離。




wonwoo
wonwoo
眠くなったら肩貸すよ
me
っ!
me
大丈夫デス……
wonwoo
wonwoo
ㅎㅎㅎ









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wonwoo
wonwoo
あなたちゃん?
wonwoo
wonwoo
もうすぐ着くよ
me
んー……?





すぐ近くから声が聞こえて目を覚ます。


あれ、私寝てた…?





ぱちっと目を開くと、こちらを覗き込むウォヌさんの綺麗な顔が飛び込んできた。






wonwoo
wonwoo
お、起きた。




一気に覚醒した脳が今の状況を察知する。



彼の肩にもたれかかり、
更には膝の上に私の右手が乗っている。






そして、何故か私の左肩に回された彼の腕。






me
ななななっ!!
wonwoo
wonwoo
大胆だね、
me
違いますっ!



がばっと体を離して距離をとる。


でも肩に回された腕は離れない。






顔に熱が一気に集まるのが嫌でも分かる。







wonwoo
wonwoo
あなたちゃんって
me
…はい
wonwoo
wonwoo
可愛いよね





離れた私との距離を埋めるように

ぐっと顔が近付く。





こっちは心臓がうるさいくらいに鳴っているのに

なんでそんなに余裕綽々なんだ。








me
やめてください、
me
…勘違い、しちゃいますよ





戸惑いながら言葉を紡ぐ。






wonwoo
wonwoo
勘違い、ね





この言葉の意味をどう捉えたか、

私には分からない。















何故、そんなにも君は

( 私に構うのだろう )








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