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2021/07/26

第2話

やっと逢えたから
❀太宰side

背中におぶっていた彼女をベットに寝かせてあげた。
私は締め付けられたネクタイを外し、上着を脱いだ。彼女は一向に起きる気配がない。

「ねぇ…私だって寂しかったのだよ?」

私は堪えきれず、仰向けで寝ている彼女の上に覆いかぶさった。

頬を撫で、頭を撫で、柔らかな髪に触れた。

今はただただ彼女に触れたい。
彼女の温もりを感じたい。



ー ー ー ー ー ー ー ー
彼女side

(ん…)

記憶が無い…
何故私は見覚えのない部屋のベットで寝ている…?

思い出せー!ここは何処だ!

私は額に手を当てて必死に記憶を呼び起こした。

(確か…店で酔い潰れて…その後に…)



「起きた?」


「へぇっ?!」


(何故隣に太宰さんが…?
しかも近い!顔が近い!!)

自分でも顔が熱くなるのが分かった。

「そんなに驚かなくてもいいじゃない。君が昨日店で酔い潰れていたから、私がおぶってきたのだよ。ここは私の家さ。」

そして彼は私の頭を撫でた。

「すみません…。太宰さんが来るまでお酒を飲んで待っていようと思ったら、いつの間にか眠ってしまったみたいで…」

「寝顔、可愛かったよ。」

恥ずかしさで鼓動が速くなるのが分かった。彼の眼を真っ直ぐ見つめる事すらできない。

ーでも…

でもどんな感情よりも、彼に逢えたこと、彼の声を聞けたこと、彼に触れたこと、彼の温もりを感じたことに対しての嬉しさが勝っていた。

私はこんなにも太宰さんを愛している。

「太宰さん。」

「ん…?なぁに?」

「…逢いたかった。」

私はゆっくりと微笑んだ。

彼の眼を見つめて。

「私もだよ。」

彼もゆっくりと微笑んだ。

彼の手が私の腰にまわって抱き寄せられると、私は眼をとじ、


そっと口付けた。