引き続き美香side
あなたが、慎重に中に入り込む。
事前に、あなたには異能力で透明になってもらった。
きっと問題無く敵まで辿り着けるだろう。
私もあなたも少し油断していた時だ。
ビーッビビビビビ・・ビーッビビビビビ・・・
ウーウーウーウー
けたたましい程の大きな警報がビル中に響き渡るのが、通信機越しにでもわかる。
必死に頭を回す。
結局、「自分達以外の誰かが此処に侵入した」と言う結論に至った訳だが、その確率は極めて低い。
彼女の短い返事には、不安が見え隠れしていた。まぁ、其れもそうだ。
鳴る筈がない警報が、いきなり鳴ったのだ。
不安になるのも納得だ。
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「敵の居場所へ向かう」
此れは、私が思っていたより簡単だったのでは無いだろうか。
あっさりと、部屋の前まで来てしまった。
彼女も、同じ事を考えているようだ。
だが、今有る情報を元にすると、これ以上の事は考えられない。
映像から察するに、きっと耳をドアに押し当てているのだろう。
ガチャ
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この辺で区切ります。
この話は、アニメになっている所までの情報でしています。
漫画で出ている所とは多少違っていると思いますが、ご了承下さい。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。