今日も帰るのが遅くなってしまった。
午後9時、病院を出る。
恥ずかしそうに言うけいごくん。
けいごくんと並んで歩く。
近くに見えてきたコンビニの方を見る。
甘いもの、食べたい…
前にしょうやが買ってくれた苺のアイスを買った。
けいごくんはパルム食べてる。
アイスなんてあっという間に食べ終わっちゃう。
すーーーっと深呼吸をする。
けいごくんも腕を広げて、
空気を吸い込む。
家に近づいてくる。
不意にけいごくんが、触れるようなキスをしてくる。
驚き過ぎて、動けない。
けいごくんを遠ざけようとすると、
さらにキスをする。
舌を入れて攻めてくる。
けいごくんをやっとのことで突き放す。
本当にけいごくんがわからない。
こんなことも、けいごくんにとっては
ちょっとしたスキンシップのひとつなんだろうけど
私にとってはすごく大きなことなんだから!
けいごくんより先に家に入った。
けいごside
やばい、やってしまった。
あなたがしょうやのことばっかり見てるからつい…
これじゃ俺、もっと嫌われるじゃん。
俺が不器用なのか?
それともチャラいと思われてる?
ほんとに好きだったのに、あなたのこと。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。