今日はなんだか眠れない。
もう夜中の2時か。
ちょっと気分転換しよ。
部屋から出ると…
ギターの音?
一階でギターを弾いているのはしょうさんだった。
しょうさんは静かめのジャズみたいな音楽を奏でている。
あれ?
なんか、しょうさん、泣いてる…?
しょうさんは静かに涙を拭っている。
こんな時もあるんだな。
あなたは、隣に座る。
そう言ってしょうさんの大きな手を握る。
しょうさんが手を握り返してくれる。
すこし笑顔が戻ってきたみたいで嬉しい。
ギターをポンポン触って聞いてみる。
心地いいギターの音、
ささやくように歌うしょうさんの声。
runningの歌詞が胸に刺さる。
JO1は、近くにいるようで
とても遠い存在なんだな、と思う。
おやすみなさい、と言って部屋に戻る。
しょうさんのあんな姿初めてみたな。
誰にでも悩みくらいあるもんね。
私もJO1のために、なにか力になりたい。
そう強く思った夜だった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。