第60話

60 鈍感
2,068
2020/05/09 10:31
しおんside


夜11時。

たまたま下でしょうやと2人になる。

気まずいけど、そろそろしっかり話したい。
しおん
しおん
しょうや!
しょうや
しょうや
ああ、いたんだ。
おやすみ。

急いで部屋に帰ろうとするしょうや。

しおん
しおん
ちょっと待って。
しょうや
しょうや
なに?
しおん
しおん
話したい。

しょうやは立ち止まって、少し考えているみたいだ。

しょうや
しょうや
うん…









2人並んで座る。
しょうや
しょうや
この前のことでしょ?
僕は別になんとも思ってないし、
誰かに言うつもりもないから。
安心して。

しょうやがいつもの虚無な感じで言ってくる。
しおん
しおん
そうじゃなくて、
あれ、俺が勝手にやっただけだから。
しょうや
しょうや
そうなんだ。

なんか、素っ気ない。
しおん
しおん
お前はどうなんだよ。
しょうや
しょうや
どうってなにが?
しおん
しおん
わかってんだろ?
しょうや
しょうや
あなたのこと?

しょうやと初めて目があった。
しょうや
しょうや
俺も好きだよ。
1番仲良くなった自信ある。
しおん
しおん
そういうことを聞いてるんじゃなくて。
しょうや
しょうや
俺の好きも、そういう好き。
あなたのことが好きだよ。

意外と正直に言ってくるやん。

しょうや
しょうや
でもたぶん僕の気持ちには気づいてくれない。
しおん
しおん
もっと攻めねぇの?
しょうや
しょうや
結構頑張ったつもりだったんだけど、
最近避けられてるし。
しょうや
しょうや
一方的な愛はあなたを困らせるだけなんだよ。
それにしおんとのああいうとこ見たら
自信なくなった。

しょうやはまたうつむく。

しおん
しおん
あれは俺が無理矢理やったことやん。
しょうや
しょうや
だとしても、
俺、こんな感じだからさ、
あなたは友達としか思ってくれてない。


いや、あなたはお前のこと好きやろ。


しおん
しおん
お前さ、
ほんとは気付いてるんじゃねぇの?
しょうや
しょうや
なにが?

悔しいけど、あなたはこいつのこと好きだし、


しょうやは俺の親友だ。



言ってやろう。


しおん
しおん
あいつもお前のこと、たぶん好きだぞ?
しょうや
しょうや
え??
えーーーーー!!


こいつ、まじの鈍感なの??

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